社長メッセージ

神戸製鋼グループは、将来を見据えた新たなビジョンとともに、グローバルな成長を目指します。

幅広い分野にわたる複合経営を通じて、社会や産業に貢献しています。

代表取締役会長兼社長 川崎 博也

神戸製鋼グループは、1905年の創立以来、幅広い分野でものづくりを進め、優れた製品や技術を提供することにより、社会や産業の発展に貢献してきました。現在の事業領域は、鉄鋼、溶接、アルミ・銅などの素材系事業、産業・建設機械、エンジニアリングなどの機械系事業や電力事業のほか、不動産、電子材料分野など多岐にわたっています。このように多くの事業で構成される複合経営を展開していることが、当社グループの大きな特長です。

また、当社グループには、独創的な発想から生まれた特長ある製品や技術が数多くあります。この中には、世界シェアNo.1の製品も少なくありません。私たちは、長年培ってきた技術の多様性という土壌から「ものづくり力」を高め、企業活動の原動力としてきました。今後も独創的なものづくりを通して、常に新しい価値を創造し、社会や産業の進歩に貢献して参ります。

2016~2020年度中期経営計画と「KOBELCO VISION "G+"」をスタートしました。

神戸製鋼グループでは、2010年4月より中長期ビジョン「KOBELCO VISION "G"」をスタートさせました。"G"には「Global(グローバル)」「Group(グループ)」「Growth(成長)」などの意味を込めています。海外への積極的な事業展開や、当社グループならではの製品やサービスの創出に取り組んできました。第2期間である「2013~2015年度中期経営計画」では、経営基盤の再構築として鉄鋼事業を中心とした収益力強化や財務体質改善に取り組むとともに、収益の安定および事業の成長を目指して各事業において布石を打ちました。具体的には、鉄鋼事業では加古川製鉄所への上工程集約の決定、タイでの線材製造拠点設立、中国での自動車用冷延ハイテン製造拠点設立、アルミ・銅事業では、中国での自動車用パネル材製造拠点の設立を決定しました。また、建設機械事業では、北米での製造拠点設立、電力事業では、栃木県真岡市と神戸製鉄所の高炉跡地の2ヵ所で発電所建設を決定しました。

そして今年度から、新たに「2016~2020年度グループ中期経営計画」がスタートしました。素材系事業・機械系事業・電力事業の3本柱による成長戦略をいっそう深化させ、盤石な事業体を確立させる新たなビジョン「KOBELCO VISION "G+"( ジープラス)」に取り組みます。「プラス」には、これまでの中長期ビジョンを引き継ぎ、将来的な成長分野への取り組みをいっそう強化するという意味を込めています。当社グループ独自の付加価値を更に高め、競争優位性を発揮していくことで、事業を拡大・発展させるとともに、社会への貢献を目指して参ります。

素材、機械、電力の3本柱を中心とした新たな成長戦略を推進します。

素材系事業では、「輸送機軽量化への取り組み」と「鉄鋼事業の収益力強化」を進めます。神戸製鋼グループは、鉄、アルミ、チタン、マグネシウムという様々な金属素材を扱っています。超ハイテンやアルミなどの材料技術や接合技術などを用いたマルチマテリアル化の提案は大きな強みとなり、今後着実な成長が期待できます。需要拡大が期待される航空機分野では、チタンの製造工程において、既存の上工程に加え、下工程にも進出し、アルミ、マグネシウムとともに、アジア圏をリードするサプライヤーとなることを目指します。一方、鉄鋼事業では、加古川製鉄所への上工程集約や更なる設備投資などで、収益力の強化を図ります。

機械系事業では、「エネルギー・インフラ分野への取り組み」と「建設機械事業の収益力強化」を進めます。圧縮機事業では、新領域である大型ターボ圧縮機市場への参入を図るとともに、汎用圧縮機の生産供給体制を強化します。今後の成長分野として有望視される水素関連ビジネスは、新たに水素ステーション総合テストセンターを開設し、研究開発の強化と差別化技術の確立を目指します。建設機械事業では、2016年4月にコベルコ建機とコベルコクレーンを事業統合しました。また、中国市場での事業再構築を進めるとともに、欧米での拡販を進め、グローバル市場において存在感のある企業を目指します。

電力事業では、既存の神戸発電所と、現在進行中の栃木県真岡市、神戸製鉄所高炉跡地での新規発電プロジェクトを着実に遂行し、2022年度以降には安定収益事業として成長させていきます。

安定した経営基盤を基にグローバルな成長を狙います。

新しい事業戦略を計画どおりに遂行するには、企業としての経営基盤の強化が不可欠です。神戸製鋼グループでは、コーポレートガバナンスの強化や、ダイバーシティ推進、働き方変革として年休取得向上や長時間労働の是正の推進、多様な人材活用などの取り組みを進めています。また、工場周辺を中心とした地域共生活動や森林整備活動などの社会貢献活動にも力を注いでいきます。

2016年度からの中長期ビジョン「KOBELCO VISION “G+”」は、当社グループが今後いっそう強固なグループ体制を確立するための重要な取り組みです。私たちは、常に積極的に行動する姿勢を持ちながらチャレンジを続け、グローバル企業としてさらに成長していきます。

2016年7月
代表取締役会長兼社長

川崎 博也