2001年8月30日

塩ビリサイクルプロセスに関する業務提携について

 当社は、使用済みのポリ塩化ビニル(以下塩ビ)のリサイクル技術『ビニループ(VinyloopR)プロセス』に関し、ベルギーの大手化学メーカーのソルベイ社(本社:ブリュッセル、Solvay S.A.)との間で、本プロセスの国内への導入や商業化を目的とした業務提携を行うことでこのほど合意しました。

 塩ビは、電線被覆材、自動車内外装部品、フローリング、壁紙やパイプなどの建築資材といった様々な用途で使用されています。塩ビ系廃棄物のリサイクルは、環境対策上重要な課題となっており、国内でも各種の技術が開発されています。しかし、採算性やリサイクル品の用途開発などで課題を抱えており、リサイクル率がなかなか上がらないのが現状です。

 ソルベイ社が開発した『ビニループプロセス』は、塩ビコンパウンド(塩ビに可塑剤やその他添加剤を配合した成型用材料)を選択的に溶解する特殊な有機溶媒を使って、塩ビ系廃棄物中の塩ビコンパウンド成分のみを溶解し、他の素材と分離、再生する技術で、プロセスは以下の3段階です。

  1. 前処理(粉砕)した原料を溶解槽に投入し、特殊な有機溶媒を用いて塩ビ系廃棄物中の塩ビコンパウンド分だけを溶解する。
  2. 溶解されない他の素材をフィルター等により分離する。
  3. 溶媒の中に溶解している塩ビコンパウンドを沈殿・析出させ、回収する。

 また、本プロセスの特徴は以下のとおりです。

  1. 可塑剤やその他添加剤などを含めて廃棄前と同等の物性・品質を維持しているため、再び同じ用途に使用することができます。また、再生塩ビコンパウンドは、粒径分布が均一なため、機械的ハンドリングが容易です。
  2. 塩ビが他の素材と密着・結合して分離が困難な塩ビ系廃棄物でも処理ができます。
  3. 使用される有機溶媒は環境負荷が非常に低く、プロセス内でほぼ100%回収して循環再利用されるため、排出などによる環境への影響もありません。

 ソルベイ社は1997年に本プロセスの開発に着手し、同社が保有する実証プラントにより、様々な塩ビ系廃棄物サンプルを用いてプロセス性能を実証しています。ソルベイ社では新品の塩ビコンパウンドよりも低価格で再生塩ビコンパウンドを供給できると試算しており、競争力のあるプロセスとして十分な可能性を有しています。本年末には、塩ビ系廃棄物を商業的にリサイクルする設備としては世界初のプラントをイタリアで稼動する予定です。他にも欧州および北米で、数件の商業プラントが計画されています。

 今回の合意により、当社ではソルベイ社の協力の下、日本における塩ビ系廃棄物の調査、塩ビメーカーや塩ビユーザーを主な対象としたマーケティングを本年末の完了を目指して行い、日本への本プロセスの導入に向けた活動を推進していく考えです。

以  上


【ご参考】

『ビニループプロセス』のフロー図

PVC=ポリ塩化ビニル

ソルベイ社の概要
会社名:Solvay S.A.
事業内容:化学品、プラスチック材料、プラスチック加工、医薬品
本社:ベルギー・ブリュッセル市
設立:1863年
連結売上高:89億ユーロ(2000年度)
代表者:ダニエル・ジャンセン(会長)
従業員:約32,000人


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