スクリュコンプレッサ『VX』、『VS』シリーズの開発・販売について


2002年4月18日
コベルコ・コンプレッサ(株)
株式会社 神戸製鋼所

ランニングコスト最大21%削減!世界初!高速モーター直結増風量型(ワイドレンジ)
スクリュコンプレッサ『VX』、『VS』シリーズの開発・販売について

1.はじめに

  この度、コベルコ・コンプレッサ株式会社(以下:コベルコ・コンプレッサ)、並びに株式会社神戸製鋼所(以下:神戸製鋼)は、ユーザニーズをベースに、培ってきた革新的技術の融合により、21世紀の新業界スタンダードを標榜する『VS』シリーズを6月1日、『VX』シリーズを7月1日より発売を開始致します。
 『VX』、『VS』シリーズは21世紀の省エネニーズである『使用ライン圧力の低圧化』に対応するため、『信頼・変革・最高・環境』を開発コンセプトに、徹底的なエネルギーロスの削減を実現した『最適圧力最大風量』をユーザに提供する従来の業界の常識を打ち破った画期的な新商品です。
 世界初『IPM高速モータ』の搭載により、回転速度を増速させることで、風量を『従来機比最大132%増加』が可能となりました。これによりユーザは、従来のワンランク下の機種を選定することができ、『ランニングコストを最大で21%』も削減することができます。
 現在のコンプレッサ業界の常識である『コンプレッサ吐出圧力0.69MPa標準』を根底から覆す、言わばコベルコの『0.59MPa標準、そしてライン低圧革命』の幕開けです。

販売価格・販売目標台数は以下の通りです。

《新型機種・新シリーズの概要》

 
  VXシリーズ VSシリーズ
型式 VX260 VX480 VX770 VX1190 VX1510 VS240 VS410 VS660 VS990 VS1310
吐出空気量(m3/min) 2.4〜2.6 4.1〜4.8 6.6〜7.7 9.9〜11.9 13.1〜15.1 2.4 4.1 6.6 9.9 13.1
吐出圧力(MPa) 0.39MPa{4.0kgf/cm2G}〜0.59MPa{6.0kgf/cm2G} 0.59MPa{6.0kgf/cm2G}
軸動力(kw) 15.7 22 37 55 75 15.7 22 37 53.7 75
冷却方式 空冷 空冷 空冷・水冷 空冷・水冷 空冷・水冷 空冷 空冷 空冷・水冷 空冷・水冷 空冷・水冷
販売予定価格 都度見積対応 1,340千円〜5,570千円
販売目標台数 合計800台【初年度】
従来機空気量 2.3 3.7 6.1 9.0 12.3 2.3 3.7 6.1 9.0 12.3

 
2.背景

 1997年12月の地球温暖化防止京都会議にて、日本が2008年から2012年の間に、温室効果ガスを1990年使用量の6%削減を宣言し、それに伴って1999年4月に省エネ法が改正されたことにより、当該機種への省エネニーズが急激に高まりました。
 更に2002年度に再度、省エネ法が改正予定であり、第一種エネルギー管理指定工場のみならず、第二種に該当する事業所に対しても、第一種並みの法規制が課せられ、省エネニーズはますます広がりと厳しさが増すと思われます。
 国内消費電力における空気圧縮機の占める割合は5%以上に達し、工場事業所における空気圧縮機の消費電力は20〜30%に達しております。このうち当該機種である中形空気圧縮機の割合は70〜80%を占めており、必然的に当該機種の省エネニーズが高まっております。
  現状、多くのユーザでは省エネ対策として、既存のインバータコンプレッサを採用することで、使用空気量の少ない時の省エネ効果を上げており、今後もインバータ機の採用比率は上昇すると予測されます。
 また今年度の省エネ法改正により、更に厳しい法規制となることから、ユーザではコンプレッサの送り出す圧力を0.1MPa下げると消費電力を約7%削減できることに着眼し、必要以上に高く設定していたコンプレッサの出口圧力を、適正な圧力に下げることによって、更に省エネを図っていくものと予測されます。
 しかし従来のスクリュコンプレッサでは、圧力を下げた時に消費電力は下がるが、吐出空気量は一定(増えない)という欠点があり、エネルギーロスをユーザは強いられておりました。
 コベルコではこの『ライン圧力低圧時での風量を増大させたい』という潜在的ユーザニーズに着眼し、ユーザの望む最適圧力で、最大の風量を提供可能なコンプレッサの開発に成功致しました。

 
3.開発コンセプト
@ IPM高速モータと本体を直結し、増風量制御を加えることで、最適圧力・最大風量を可能とした『ワイドレンジ制御』で
A業界基準に『変革』をもたらします。
B新設計ロータの開発と、ユニット圧力損失の低減により、原単位を向上させ、世界一の『最高』性能をユーザに提供していきます。
Cユーザが安心且つ安全に運転を行えるよう、冷却システムを向上させました。これによって過酷な運転にも耐えられ、且つ、遠隔通信機能を搭載した新型モニタにより、機械のコンディションを常にどこからでもユーザが把握可能とすることで、『信頼』を更に得ていきます。
D全機種冷凍式ドライヤ一体型では、冷媒にオゾン破壊係数ゼロであるR407Cを採用、また吸音材を従来の固定接着型から分離可能構造とすることで、廃却時に分別処理が可能になる等、『環境』に配慮します。

 
 上記4つの『信頼・変革・最高・環境』(TRUE)のコンセプトが、一つになって誕生したのが『VX』、『VS』シリーズです。
『VX』、『VS』シリーズは21世紀のコベルコのフラッグシップです。

 
4.『VX』、『VS』シリーズの主な特徴
@ワイドレンジ制御(最適圧力・最大風量)
 従来のインバータスクリュコンプレッサは、効率良く回転速度を下げて省エネを図る『減速型』でありましたが、世界初の『IPM高速モータ』を搭載することにより、ワンランク小さい機種でモータ回転速度を上げて省エネを図る『増速型』へと進化致しました。
 スクリュコンプレッサの特性上、『圧力を下げると消費電力は下がるが、吐出空気量は増えない』というスクリュの常識が唯一の欠点でしたが、『VX』、『VS』シリーズでは『圧力を下げて余った動力を使い、モータ回転速度を上げることで吐出空気量を増加させる』ことを実現致しました。
 『VX』シリーズのワイドレンジ制御により、従来55kWのコンプレッサを圧力0.39MPaに下げ,且つ空気量を80%で使用したいユーザは、ワンランク下の37kWモータを搭載した『VX770』で圧力も空気量を満たすことが可能となります。これにより、ユーザは1年間でランニングコストを約88万円削減可能となりました。(年間6,000時間稼動、13円/kW/hで試算した場合とメンテナンス費等の合計)
 また一般的には大多数のユーザが圧縮空気を0.59MPaで使用しており、『VS』シリーズの37kWモーターを搭載した『VS660』では、従来機37kWと比較した場合、0.59MPa時の吐出空気量が8%UPしています。

Aユニット性能の向上
・心臓部であるロータプロファイルを新たに設計・開発
・『IPM高速モータ』と直結構造によりメカニカルロスを徹底削減(ギアレス、べルトレス)
・ ユニット内配管圧損を従来機1/2に低減
上記の改善により、従来機比5%の性能向上

B信頼性の向上
・冷却ファン、クーラー構造から見直しを行ない、『周囲温度45℃での連続運転』が可能
・冷却ファンにインバータを採用
1. 夏場の高温時、強制冷却を行なうことによる、温度上昇での異常停止の防止
2. 冬場の低温時、ファン回転速度を低く抑えることによる、起動渋滞の防止

C環境対応の向上
・オイルセパレータ油回収効率を従来機の0.005cc/m3から0.002cc/m3に向上することによるオイル除去性能のUP
・冷凍式ドライヤ一体型全機種の冷媒にR407Cを採用
・ 新設計のロータプロファイルにより、音圧レベルを下げることで更なる低騒音を実現
・ 冷却ファンのインバータ化により低騒音化を実現

D遠隔通信メンテナンス
『VX』、『VS』シリーズに搭載した新型モニタとオプションのサプライユニットを接続することにより、ユーザとコベルコにおけるメンテナンス情報の双方向通信が実現可能


 今回の『VX』、『VS』シリーズの発売は、コンプレッサ市場を取り巻く環境に変革をもたらすエンジンであり、ユーザのための『新業界スタンダードの確立』に向けての新たな1ページの始まりです。
 コベルコは1915年に我が国ではじめてコンプレッサの開発に成功、1956年には現在のコンプレッサ市場の主流であるスクリュコンプレッサの国産第1号機の開発・販売を手がけるなど、『始まりはいつもコベルコ』そして、『21世紀TRUEを求めて』をスローガンに常に業界のパイオニアとして今後も事業展開をしていきます。


<コベルコ・コンプレッサ株式会社の概要>
本社: 東京都中央区日本橋兜町7番12号(山種ビル9F)
代表取締役: 渡邊 弘幸
資本金: 450百万円(神戸製鋼100%)
設立: 1997年7月1日
従業員: 124名(2002年3月末現在)
業務内容: 汎用・準汎用圧縮機及び周辺機器の販売、アフターサービス等

〜本件に関するお問い合わせ先〜

コベルコ・コンプレッサ(株) 営業企画室     TEL 03-5644-0013
(株)神戸製鋼所 コミュニケーションセンター  TEL 03-5739-6010

 

【VXシリーズ】

以上


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