プラスチック成形材料事業の再編について


                                         2000年9月1日


          プラスチック成形材料事業の再編について


当社は、本日、プラスチック成形材料(高分子材料)事業を、三菱エンジニ
アリングプラスチックス株式会社(以下 MEP社)に事業譲渡致しました。

当社は、1989年にプラスチック成形材料の製造および成型加工品の製造・販
売を中心とした、高分子材料分野への取り組みを開始しました。これは、自動
車の軽量化ニーズにプラスチック材料からの対応を目指したもので、その後、
建材やOA機器などへも対象市場を広げていき、1991年からはその中でも特に、
市場の拡大が著しいパソコン分野(パソコン本体のボディ材など)向けに注力
して事業展開を図ってきました。
さらに、当社の高分子材料の配合における技術的強みが発揮できる事業体制を
構築するべく、1995年頃からは、従来取り組んできたプラスチック成形材料から
成型加工品までの一貫した生産体制を見直し、成形材料の製造・販売に特化する
ことで事業転換致しました。その結果当社の成形材料事業は、カーボン長繊維強
化ナイロンや、ガラス繊維強化ポリカーボネートなどの優れた成形材料で大手パ
ソコンメーカーから高い評価を得て、着実に成果を挙げてきました。

しかしながら、昨今の急激なパソコン本体の低価格化に伴い、プラスチック成形
材料の需要も低価格化傾向にあり、収益面で厳しい状況を余儀なくされています。
また、パソコン分野向けが主体である当社の成形材料事業は、当社のコア事業との
シナジーがほとんどなかったため、「事業の選択と集中」の観点から、昨年より
他社への譲渡を検討してきました。

この様な状況のもと、MEP社と事業譲渡に関する検討の機会を得、単独での事業
展開を図るよりも同社と一体化することで一層の飛躍が図れると判断し、事業移管
することを決定しました。同社は、世界トップレベルの製品開発力と応用加工技術を
備えた国内最大のエンジニアリングプラスチックメーカーであり、ユーザーへの供給
責任や技術的サポートの面でも、譲渡先として最も信頼できるところであると判断
致しました。


<三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社の概要>
設   立:1994年3月1日
本社所在地:東京都中央区京橋1−1−1
資 本 金:30億円
代 表 者:福谷 秀夫 社長
売 上 高:780億円(2000年3月期)
従 業 員 数:300名(2000年3月末)
出 資 比 率:三菱ガス化学 50%、三菱化学 50%
事 業 内 容:エンジニアリングプラスチックの製造および販売

                                              以上



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