(株)加藤製作所に対するミニラフテレーンクレーンの意匠権侵害訴訟について


2000年11月27日
株式会社神戸製鋼所
コベルコ建機株式会社

(株)加藤製作所に対するミニラフテレーンクレーンの意匠権侵害訴訟について

神戸製鋼と加藤製作所の間で争われていたミニラフテレーンクレーンの意匠権侵害訴訟において、最高裁判所は10月19日、加藤製作所の上告を棄却しました。これにより、東京高等裁判所における判決内容が確定され、加藤製作所は対象製品の製造販売の差し止めと約4億5千万円の損害賠償金を神戸製鋼に対し支払う事となり、既に入金を確認しております。

この訴訟は、加藤製作所のミニラフテレーンクレーン「MR100/MR100M」が神戸製鋼の保有するミニラフテレーンクレーン「RK70/RK70M」に関する意匠権を侵害するとして、製造販売の差し止めと損害賠償を求めていたものです。

「RK70/RK70M」はブームを下げた構造にすることで乗用車並みの広い視界により走行安全性を確保しました。また、コンパクト化による狭い場所への進入を可能にしました。
これらにより、それまで長年トラッククレーンの独壇場であった最大吊り上げ能力10トン未満のクラスにミニラフテレーンクレーンとして建機業界に先駆けて参入し、新たな市場を創出してきました。

神戸製鋼の知的財産権に関する基本スタンスは「お互いの知的財産権を尊重する」「知的財産権に関わる諸問題については、話し合いによる解決を基本とする」としております。今回の加藤製作所に対しても、裁判所からの和解勧告も含めて、再三話し合いによる解決を試みてきましたが、残念ながら解決に至らなかったために不本意ながら法的手段に訴えたものであります。今回の結果は、神戸製鋼の主張が認められた「勝訴」判決でありますが、この判決が神戸製鋼の知的財産権の今後の基本スタンスに影響を与えるものではありません。

なお、今回対象となった加藤製作所の「MR100/MR100M」以外のミニラフテレーンクレーンについても、神戸製鋼ならびにコベルコ建機の意匠権を侵害していると考えているため、今後とも話し合いによる解決を基本としながら加藤製作所との交渉を続けていく所存です。

以 上



 


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