神戸製鋼HOME > お知らせ > 2014年 > MIDREX社、SES社とTSEC社での石炭ガス化ベース直接還元製鉄法における中国でのマーケティング契約の締結について

お知らせ

*プレスリリースの内容は発表時のものです。販売が既に終了している商品や、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

MIDREX社、SES社とTSEC社での石炭ガス化ベース直接還元製鉄法における中国でのマーケティング契約の締結について

2014年5月29日

株式会社神戸製鋼所

当社の米国子会社であるMidrex Technologies, Inc.(以下、ミドレックス社)と米国Synthesis Energy Systems (以下、SES社) とTianwo-SES Clean Energy Technology Co, Ltd (以下、TSEC)社※1の3社は、中国での石炭ガス化ベース直接還元製鉄法※2の共同マーケティングに関する契約を締結しました。今回の契約により3社は、ミドレックス社が保有するMIDREX®直接還元製鉄法とSES社が保有する石炭ガス化技術をセットにしたマーケティングを実施する事が可能となります。
3社は、まず中国でのマーケティング活動を開始し、今後周辺国であるモンゴル、ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピンなどへの展開も検討して参ります。

中国の粗鋼生産量は、2013年には約7億7,900万トンと世界最大の生産量を有しています。一方、CO2排出量が多く、非効率な運営をしている製鉄所も多いことから、中国政府は高効率でエコフレンドリーな製鉄業の育成を方針として掲げ、旧来の非効率な製鉄所の廃棄を進め、新しい製鉄技術の導入に積極的に取り組んでいます。そういった中、CO2排出量が少ない石炭ガス化ベースの直接還元製鉄法は、市場のニーズがあるものと考え今回の契約締結に至ったものです。
今後3社は、中国を中心にマーケティング活動を実施して参ります。

※1 TSEC社
SES社と中国における高圧容器のリーディングカンパニーである、張家港化工機械股份有限公司(ZCM社)との中国での合弁会社 

※2 石炭ガス化ベース直接還元製鉄法
還元剤として天然ガスではなく、石炭等から製造される合成ガスを利用した還元製鉄法のこと。

Midrex Technologies, Inc.社の概要

設立:
1983年(買収)
所在地:
米国 ノースカロライナ州 シャーロット市
代表者:
James D. McClaskey (ジェームス・マクラスキー)
従業員:
約230人(13年12月末)

神戸製鋼の100%子会社。天然ガスもしくは、石炭由来の還元ガスを還元剤とした直接還元製鉄プロセスを有している。同プロセスは高炉法に比べ、製鉄工程でのCO2排出量を抑制する事ができる。これまで、中近東を中心に世界で70機以上の納入実績があり、世界の還元鉄生産量の60%を占める。近年では、米国でのシェールガス革命による天然ガス価格の下落や還元鉄需要の高まりを受け、現在多くの引き合いを受けている。

Synthesis Energy Systems社の概要

設立:
2005年
所在地:
米国 テキサス州 ヒューストン市
代表者:
Robert W. Rigdon(ロバート W.リグドン)
従業員:
約91名(2013年6月末)
事業内容:
低品位石炭やバイオマスを利用した合成ガスの生成事業など。