(ご参考)
*1Midrex社の調査によると1998年の全世界の還元鉄(DRI=Direct Reduced Iron)の生産量は、世界的な鉄鋼需要の低迷、市況の下落により厳しい環境であったにもかかわらず、3,709万トンと前年の3,618万トンに比べ2.5%増加しました。これは、1997年末から1998年始めにかけて、*2Midrex法による米国(American Iron Reduction、Tuscaloosa Steel/Mobile DRI)、ベネズエラ(COMSIGUA)や他の製法によるインド、メキシコでの直接還元鉄プラントが、相次いで稼動を開始したことによります。(図1参照)
【図1】
【最近10年の全世界還元鉄生産量】(万トン)
国別の生産量では、これまで世界最大の還元鉄生産国であったベネズエラに代わって、1981年以来17年ぶりにメキシコ(570万トン)が第1位に返り咲きました。第2位はインド(520万トン)、以下ベネズエラ(510万トン)、イラン(370万トン)の順となっています。(図2参照)
【図2】
還元鉄の製法では、Midrex法が67%の高率を占め、これで12年連続で60%台のシェアをキープしたことになります。その他の製法ではHYLⅢ法が18%、SL/RN法は4%となっています。なお、天然ガスを還元剤として使用するプロセスは全体の92%を占めています。(図3参照)
【図3】

Midrex社では、電炉製品の高付加価値化と高級スクラップや銑鉄の恒常的な不足により、今後も鉄分純度の高い還元鉄の需要は増加すると見込んでおり、2000年に4,500万トン、2005年に6,000~6,500万トンまで生産量が拡大すると予測しています。
*1Midrex社の概要
社名:Midrex Corporation
本社:米国 ノースカロライナ州シャーロット市
設立:1983年8月
社長:Winston L. Tennies
資本金:1,614千ドル(神戸製鋼100%出資)
事業内容:Midrex法直接還元製鉄プロセスの開発・販売
*2Midrex法について
天然ガス(CH4)を還元剤として用いる還元鉄製造技術。還元炉にはシャフト炉を使用し、天然ガスの改質装置を付帯する。還元は原料(塊鉱石・ペレット)をシャフト炉上部より挿入し、炉中間部から吹き込む還元ガスにより行う。製品はDRIもしくは再酸化の起こりにくく輸送が容易なHBIとされる。工場立地は主として天然ガスの産出国となる。
Midrex法の特徴としては、①原料として塊鉱石、ペレットの両方の使用が可能である。②還元炉排ガスの改質に循環使用が可能である。③還元時間は6~8時間であり、還元温度は800~900℃である。
なお、1999年にはMidrex社では南アフリカ(Saldanha
Steel)、トリニダード(Ispat DR3)そしてエジプト(ANSDKⅢ)でそれぞれ還元鉄プラントの稼動を予定しています。
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