2017年度入社式について

2017年4月3日

株式会社神戸製鋼所

当社は本日、2017年度入社式を下記の通り実施しましたので、お知らせ致します。

入社式

日時:
2017年4月3日(月)10:00~10:20
場所:
神戸本社
式次第:
開会の辞、社長祝辞、役員紹介、閉会の辞

新入社員入社実績

(単位:人)
  2015年度 2016年度 2017年度
総合職 事務系 47 47 51
技術系 95 121 132
小計 142 168 183
基幹職 246 226 302
合計 388 394 485

*2017年度総合職事務系51名の内、3名はラグビー部採用。

当社は、女性総合職の採用において、社内のダイバーシティを推し進める活動の一環として、女性比率を「新卒総合職のうち事務系30%・技術系10%、基幹職のうち10%」という目標を掲げております。今年度は、事務系18名・技術系15名、基幹職31名の女性を採用し、目標を達成しました。
また、グローバル展開推進のため、新卒採用においても4カ国から8名の外国人を採用致しました。

2017年度入社式 社長祝辞(要約)

本日、当社に485名の方が入社されました。今の新鮮で意欲に満ち溢れた気持ちを忘れることなく、企業人として、また社会人として、大きく成長されることを期待しております。

今年は、東日本大震災の発生から6年ですが、兵庫県・神戸市が地元である当社グループは、1995年の阪神・淡路大震災も忘れてはなりません。甚大な被害により会社存亡の危機ともいえる事態に直面しましたが、当社グループは復興への道筋を歩み続けました。この新本社ビルは、震災により全壊した神戸本社を創業の地に新たに完成させた、復興の象徴の一つです。新本社ビル完成の意義は、神戸地区で分散していた事業部門やグループ会社が再び一つに結集し、グループ総合力を発揮しやすい環境が整った、ということです。当社の足跡として是非覚えておいてください。

次に、当社グループの経営状況です。2016年度は、連結経常損益で▲300億円、当期純損益で▲400億円の業績見通しです。業績悪化の主な要因は、鉄鋼事業と建設機械事業ですが、鉄鋼事業においては、高炉改修や上工程集約に伴うコストアップなど、一過性のマイナス要因の影響が大きく、過度に悲観する必要はないと捉えています。また建設機械事業においても、中国ショベル事業において債権回収が進まない状況を踏まえ、貸倒引当金を追加で計上したことが要因で、現在は最大の危機感のもと、着実に事業の再構築を進めています。

2017年度は、必ず黒字化を達成する必要がありますが、目先に走るのではなく、中期経営計画で掲げた「素材系、機械系、電力を3本柱とした事業体の確立」という、当社グループが目指す高みを追求していくことに尽きます。「安定的に稼ぐ力」を身につけ、強靭な収益基盤を有した企業体へと飛躍を遂げて参ります。今中期の5年間で得る成果が、当社グループの将来を決するといっても過言ではなく、全従業員が目標への道筋を共有し、解決すべき課題に真正面から向き合い、乗り越えていくための「行動」を起こして欲しいと考えます。

当社グループは事業領域が多岐にわたる中で、我々は多様な価値観のもと、同じ目的を共有する集団です。当社グループには個性豊かな人材が集いますが、グループとして総合力を最大限に発揮するためには、求心力を担保する核となるものが必要であり、我々の場合、企業理念がそれにあたります。

企業理念は、三つの項目から成り立ちます。一つ目は、「信頼される技術、製品、サービスを提供します」です。何より優先される大切なものとして、「信頼」を挙げています。企業たるもの信頼が全てであり、顧客からの信頼を得てはじめて、先への展望が開き、存続への道が示されます。これらは、時間の経過と共にひとりでに形成されるものではなく、その企業に集う、従業員一人ひとりに寄せられる信頼によって成り立ちます。このことを念頭におき、自ら信望を受ける「行動」を起こして欲しいと思います。

この「行動」という言葉は毎年入社式でお伝えしている、私が最も大切にしている言葉です。「行って相手を動かせ、行けば相手は動いてくれる」と私は解釈しています。会社では、個人が力を発揮するのは当然のことながら、組織やグループの総合力で成果を出す必要があります。仕事で行き詰った時など、決して一人で悩み込まず、解らないことがあればすぐに先輩に聞きにいくといった「行動」を実践して下さい。

企業理念の二つ目の項目は、「社員一人ひとりを活かし、グループの和を尊びます」です。自由闊達な雰囲気の中で、お互いの自律性を尊重した風土が当社グループの特長であり、個性でもあります。多様な価値観に対応するダイバーシティ強化の概念も含んでおり、今後も変わらず大切にしていくべきものと考えています。但し、この自由闊達という意味を取り違えてはならず、法令や社会規範、あるいは企業が定める最低限の規律やルールが守られてはじめて意味を持つものであることを忘れないで下さい。また「和」とは、馴れ合いや甘えの許容ではなく、常にお互いを尊敬し深く理解し合うことで、win-winの関係を構築することです。「和」をもって尊しと為すことで、当社グループを更なる高みへと引き上げてくれることを期待しています。

最後の項目は、「たゆまぬ変革により、新たな価値を創造します」です。この極めて厳しい競争環境下で、企業として勝ち残っていくためには、目まぐるしい変化に適応すること、すなわち不断に変革していくことが求められます。この変革を担う主体は、変化を敏感に察する若い人達です。今後も、若手の意見や発想を大いに尊重していくつもりです。

新入社員の皆さんも、臆することなく積極的な姿勢で業務に臨んで下さい。「若気の至り」といったフレーズは、一般的にネガティブに解釈されることが多いですが、私は寧ろ、皆さんの「若気の至り」に期待しています。多少の失敗は許されますし、失敗としてではなく、今後の教訓として、是非積み重ねて得たものを糧として、より高いハードルへと挑戦して下さい。

新入社員研修中には、与えられたテーマに沿って学ぶことも大切ですが、是非、同期と交流する時間を大事にして下さい。同期入社の仲間は、今後、困難な状況に陥った時に会社の中で最も身近な立場で意見を求め、知恵を借りることが出来る貴重な存在です。同期の繋がりを横に広げ、深く掘り下げ、お互いに切磋琢磨しながら、明日の神戸製鋼を築き上げていって欲しいと思います。

当社グループは、多岐にわたる事業を営んでおり、ビジネスのフィールドは、世界中に及んでいます。つまり、多種多様な職場や業務が、皆さんを待っています。若さと活力に満ち溢れる皆さんのこれからの活躍を、大いに期待しています。

(注記)プレスリリースの内容は発表時のものです。販売がすでに終了している商品や、組織の変更など、最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。

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