ベトナムでの溶接技術における国際産学連携共同研究開始に関する調印式典開催

2019年4月23日

ハノイ工科大学機械工学部
大阪大学接合科学研究所
株式会社神戸製鋼所
Thai-Kobe Welding Co., Ltd.

ハノイ工科大学機械工学部(以下、ハノイ工科大学)、大阪大学接合科学研究所(以下、大阪大学接合研)、(株)神戸製鋼所(以下、神戸製鋼)、同社溶接事業部門子会社のThai-Kobe Welding Co., Ltd.(以下、TKW社)の4団体は、本年度よりベトナムの溶接・接合に係る高度技術の醸成と産業発展への貢献を目的に、国際産学連携共同研究を開始しました。国内溶接材料メーカーがベトナムにおいて、産学連携での共同研究を開始するのは初めてとなります。昨日、ハノイ工科大学にて調印式典が開催されました。

活動開始の背景

ベトナムでは、経済が急成長する中で、産業の基盤を支える溶接技術管理者の不足が大きな課題となっております。東南アジア唯一の溶接学科を有するベトナム・ハノイ工科大学は、世界トップクラスの溶接技術の知見を有する大阪大学接合研と2016年5月より研究・交流活動を推進し、ベトナムを将来の東南アジアの研究開発拠点にすべく取り組んでおります。
2018年5月には、安倍首相とクアン・ベトナム元国家主席により、国際産学連携によるベトナムにおける科学技術人材育成の日越連携推進に関する共同声明が表明されました。ハノイ工科大学と大阪大学接合研は、本共同声明に基づき、溶接・接合に係る開発能力の強化、技術管理者育成への取り組みを加速しております。
そのような中、研究活動の更なる強化を目的に、溶接施工技術・溶接材料・溶接ロボットシステム全ての開発能力を有する神戸製鋼、またタイに開発・製造拠点があり、ベトナムに駐在員事務所を構えるTKW社が新たに参加し、4団体で国際産学連携共同研究を開始するに至りました。

調印式について

調印式には、駐ベトナム日本国大使館より麻妻 信一次席公使、及び土屋 武大参事官のご臨席を賜りました。また、ハノイ工科大学のDinh Van Phong副学長、Pham Van Hung機械工学部長、Bui Van Hanh溶接学科長、大阪大学接合研の田中 学所長、神戸製鋼溶接事業部門の清水 弘之技術センター長、TKW社の長谷川 禎之社長 他多数が参加しました。式典では麻妻 信一次席公使より、「昨年は日越両国の外交樹立から45周年という節目の年でしたが、本年新たな45年の第一歩となる重要な年に、本日調印された皆様が協力し、国際産学連携共同研究を通して、ベトナムの生産性向上に貢献することを期待します」とのお言葉を頂戴しました。

本活動には、ベトナムの溶接・接合に係る高度技術の醸成と産業発展に加え、技術・品質の向上に邁進する在外日系企業からも大きな期待が寄せられます。4団体は関係機関と連携し、次世代を担う溶接エンジニアの育成に力を注ぎ、ベトナム及び更に将来的には東南アジア全域の溶接技術の向上に貢献して参ります。

掲載写真

調印式

調印式 上段左3人目より 駐ベトナム日本国大使館 麻妻次席公使、ハノイ工科大学 Dinh Van Phong副学長。下段左から TKW社 長谷川社長、神戸製鋼 清水センター長、ハノイ工科大学 Pham Van Hung機械工学部長、大阪大学接合研 田中所長。

ハノイ工科大学

ハノイ工科大学 Dinh Van Phong副学長による開会挨拶

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