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プレスリリース

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圧縮機事業における試運転設備能力の増強について

2008年5月28日

株式会社神戸製鋼所

当社はこのほど、機械関連事業の主力製品である非汎用圧縮機の大型試運転設備(圧縮機が所定の性能を満たしていることを確認するための設備)を新設(増設)することを決定し、高砂製作所(兵庫県高砂市)内の回転機工場にて工事着工しました。新設備は、ターボ圧縮機を中心とした大型機の試運転が可能な定格20,000kW仕様の可変速モ−タを使用しており、大型試運転能力は現状から50%程度向上することになります。設備投資額は41億円で、2010年4月からの本格稼動を予定しています。本投資によって、製鉄所向け酸素装置用途をはじめとするターボ大型機の市場に本格参入致します。

タ−ボ大型機の国内外の市場では今後、製鉄所向け酸素装置用途、液晶パネル製造用途等で多数の案件が見込まれています。当社のタ−ボ圧縮機は、ギヤ内蔵型の分野で世界市場の10%程度(当社推定)のシェアを有しておりますが、本投資により大型機の市場に参入し、ギヤ内蔵型タ−ボ圧縮機の世界シェアを20%程度まで高めていく予定です。

当社グル−プの機械関連事業は、高水準の設備投資が継続している石油精製、石油化学、エネルギ−関連業界向けを中心に空前の活況を呈しています。中でも圧縮機事業は米国、欧州、中国、中近東をはじめとしたグロ−バル市場への展開や、高圧化・大容量化対応など、独自の商品力強化策を推進してきた結果、2007年度で2002年度比倍増の売上高約700億円となり、今年度以降も更なる伸びが期待できる状況にあります。

当社は1915年に国産1号機のレシプロ圧縮機の生産を開始し、以降100年近くにわたって圧縮機事業を展開してきました。現在、*スクリュ、タ−ボ、レシプロの主要3機種全てのメニューを有する世界でも数少ないメーカーの一つであり、国内では圧縮機総合メーカーとしてナンバーワンの地位を確立しています。今回のターボ大型機市場への参入に加えて、スクリュ、レシプロについても引き続き高圧化・大容量化等の商品力の強化と事業規模拡大を推進することにより、圧縮機の事業基盤をより強固なものへと発展させて参ります。

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  圧縮方式 主要用途
スクリュ 2つのスクリュ型の回転体の溝を利用し圧縮を行う。 石油精製、石油化学用途等
ターボ 羽根車による遠心力または翼の揚力を利用して圧縮を行う。 石油精製、石油化学、空気分離用途等
レシプロ ピストンの往復運動によるシリンダーの容積変化を利用して圧縮を行う。 石油精製、LNG基地用途等