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プレスリリース

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省エネ・CO2排出削減に大きく貢献する世界で初めてとなる『圧縮熱回収蒸気駆動式エアコンプレッサ』の販売開始について

~電気モータ駆動式に比べて、ランニングコスト85%・CO2排出量90%低減~

2009年4月14日

株式会社神戸製鋼所
三浦工業株式会社
コベルコ・コンプレッサ株式会社

産業用エアコンプレッサ大手の株式会社神戸製鋼所(以下:神戸製鋼)と産業用蒸気ボイラ大手の三浦工業株式会社(以下:三浦工業)は、4月1日より、共同開発した世界で初めてとなる『圧縮熱回収蒸気駆動式エアコンプレッサ』の販売を開始しました。(2008年5月に両社の間で共同開発契約を締結し、その旨を同年6月に公表済みです。)

蒸気を生産プロセスで使用する工場では、ボイラから発生した蒸気を、減圧弁によって使用機器が必要とする圧力に下げて利用しています。この減圧エネルギーを動力源として空気を圧縮するのがこの蒸気駆動式エアコンプレッサです。加えて、これまで大気に捨てられていた空気の圧縮熱を回収することによりボイラ燃料消費を削減できる圧縮熱回収ユニットが付いており、極限まで省エネを図ることが出来ます。
本製品の導入により、従来の電動モータ駆動式のエアコンプレッサに比べて、ランニングコストは約85%、CO2排出量は約90%も低減させることが可能となり、究極の省エネとCO2排出削減を実現します。


圧縮熱回収蒸気駆動式エアコンプレッサ Kobelion-SD
本製品の特徴
  1. 消費電力はほぼゼロ(0.4kW)
  2. 蒸気モータ用スクリュを駆動した蒸気の約97%はそのまま工場のプロセスで利用され、蒸気を無駄にしない
  3. 従来クーリングタワー等で大気に捨てられていた空気の圧縮熱を回収してボイラ給水の温度上昇に利用することで、ボイラの燃料消費が削減出来る
  4. 電動式インバータコンプレッサと同等の優れた制御性能(空気圧力一定制御性)を持つ

本製品は、神戸製鋼が、長年培ってきた圧縮機と蒸気モータの技術を活かして「蒸気駆動コンプレッサユニット」の開発を、三浦工業が、主力のボイラ関連事業で培ってきた熱システム技術を活用して「圧縮熱回収ユニット」の開発を行い、両社の技術の粋を融合させ本製品が実現したものです。

まずは出力75kW機の商品から発売し、今後、蒸気仕様やコンプレッサ部分のバリエーションを拡充していく予定で、3年後(2011年度)には年間100台の販売を目指します。本商品の採用拡大により年間約2万トンのCO2排出削減を実現できると試算しています。

販売に関しては、両社の培ってきた販売網を活用して分担して行います。圧縮機市場向けについては主に神戸製鋼が、販売子会社であるコベルコ・コンプレッサ(株)を中心に、また、蒸気ボイラ市場向けには、主に三浦工業がアプローチして参ります。