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プレスリリース

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「第50回 田宮賞」の表彰について

2009年4月15日

株式会社神戸製鋼所

当社は、下記の案件を「第50回 田宮賞」の各賞受賞案件に選定し、13日に表彰式を執り行いました。

「田宮賞」は、当社の第五代社長 田宮嘉右衛門(注1)の遺徳と事蹟を永く記念するため、当社およびグループ会員各社の中から会社の業績や社会的に大きく貢献したものについて、1960年以来表彰してきており、今年で50回目を迎えました。50回目を記念して、今年は金賞の中から1件を、大賞として表彰しています。
今年は、当社およびグループ会員各社から12件(昨年は4件)の推薦があり、これらの候補案件について審査委員会(選考時委員長:佐藤廣士選考時副社長[現社長]、現委員長:川田豊専務執行役員)にて審査を行った結果、それぞれ下記の賞に決定いたしました。

当社は、田宮賞の表彰などを通じ、今後とも神鋼グループ一丸となって事業基盤の強化、社会への貢献を果たしていく所存です。



1.金賞・大賞 (株)神戸製鋼所 溶接カンパニー
「ステンレス鋼用フラックス入りワイヤの開発と海外展開」
溶接作業性、耐腐食性に優れたステンレス鋼用フラックス入りワイヤを開発。各種産業分野で採用され高い国内シェアを獲得。
欧米市場にも積極展開。設計・製造・販売が一体となった商品開発を進め、各市場におけるブランド力を確立した。

2.金賞 (株)コベルコ科研、(株)神戸製鋼所
「ハイビジョン対応光記録媒体用反射膜材料の開発と事業化」
ハイビジョン対応光記録媒体であるブルーレイディスク反射膜用銀合金ターゲット材の開発を規格主導ユーザと連携して取組み、ブルーレイディスクの市販開始時から量産材料として各社に採用された。

3.銀賞 コベルコ建機(株)
「極低騒音型油圧ショベルの開発と商品化」
世界各国で年々厳しくなっている建機の騒音規制をクリアするだけでなく、他社を圧倒する低騒音性をもつショベルを商品化した。

4.銀賞 (株)神戸製鋼所 機械エンジニアリングカンパニー
「省エネ冷凍機の開発と商品化」
従来比最大35%の省エネ性が得られる新しい発想の冷凍技術を開発した。冷凍機だけでなく、ビル・工場の空調機などを展開し、機械事業の売上・収益向上に貢献した。また、省エネ性能が社外からも高い評価を得、4件の社外表彰を得た。

5.銀賞 (株)神鋼環境ソリューション
「バイオ天然ガス化設備の開発と商品化」
下水処理の過程で発生するバイオガスの精製技術を導入し、その設備を開発するとともに、公的機関との共同研究を進めた。その結果、自動車用燃料として利用する品質管理方法を確立し、2004年の実証実験開始から2年という短期間で商用機を受注し、完納した。

6.銀賞 コベルコクレーン(株)
「移動式クレーンの最適生産体制構築」
海外市場を中心にクローラクレーンの市場拡大が見込まれる中、工場の生産性を高めるため、「組立工程の強制力アップ」、「前工程との同期生産化」、「見込み生産の排除」などに取り組んだ。生産効率を向上、増産体制を構築出来た。

7.銅賞 (株)神戸製鋼所 アルミ・銅カンパニー
「オンリーワン製品ディスク材の更なる事業強化」
ハードディスクドライブ用ディスク材の需要急増に対して、溶解から打抜きまでの全工程の生産性の向上に取組み、大きな設備投資を行なうことなく生産量を増加。シェアトップ企業としての供給責任を果たした。

8.銅賞 コベルコクレーン(株)
「新ウインチを核としたモジュール化開発によるクローラクレーン世界トップシェアの獲得」
汎用クレーンに搭載可能な湿式ブレーキ付きウインチを開発し、このウインチを核とした主要コンポーネントの最適配置と、モジュール化設計により、新市場への用途拡大もあわせたシリーズ化を完成した。これにより世界シェアを向上させた。

9.銅賞 日本高周波鋼業(株)
「ステンレス鋼引抜棒鋼の製造体制の確立と拡販活動」
市場拡大の見込める電子部材をターゲットに、線材のまま出荷していたステンレス鋼について、付加価値の高い引抜棒鋼への品種転換を図った。軸受鋼の製造ノウハウを活かし高品質化を追求し、生産・販売体制の見直しにより、開発品のシェアを拡大した。

10.銅賞 コベルコシステム(株)
「経営品質向上への取り組み」
経営品質向上プログラムを導入し、PDCAサイクルによる改善を繰り返しながら革新を創出していく全社員参加型の経営品質向上活動に取り組んだ。顧客満足度、社員満足度を向上した。

11.奨励賞 神鋼物流(株)
「置場管理システム導入による中継基地業務の標準化と均一サービスの提供」
神戸製鋼の鉄鋼製品の物流管理において、単品管理、緊急出荷など従来から変化してきた顧客ニーズに対応可能な鋼材の置場管理システムを完成させた。低コストで置場管理システムを導入することが可能となり、多くの基地局に展開した。

12.奨励賞 シンフォニアテクノロジー(株)
「デュアルモーションパーツフィーダの開発と拡販」
振動を利用して部品を整列し搬送するパーツフィーダに対して、業界で初めて水平・垂直振幅を独立して変化させるデュアルモーションを実用化し、オンリーワン製品として高いシェアを得た。


注1)田宮嘉右衛門(明治8年生~昭和34年没)について
神戸製鋼の生みの親にあたる合名会社鈴木商店に入社し、同社が1905年に小林製鋼所を買収し「神戸製鋼所」に改めた際に、支配人に就任した。その後、1911年に(株)神戸製鋼所が発足した時、常務取締役に就任し、1934年から1945年まで第五代目の社長を務めた当社育ての親である。