
| 建材用チタンの特性 |
| 成形加工 | |
| 接合 | |
| 耐食性 | |
| 熱特性 |
| 成形加工 |
| 純チタンは室温で曲げ加工やプレス加工が可能なため、成形加工品の素材として一般的に用いられています。 成形法としてはステンレスと同様、曲げ、深絞り、張出し等のプレス成形やスピニング加工などが適用できます。 |
| 表1.純チタンの成形温度 |

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以下に曲げ成形とプレス成形におけるポイントを示します。 建材として使用されるのはJIS 1種(KS40)が一般的です。 |
| (1)曲げ成形 |
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■純チタンおよびチタン合金のいずれも他の金属に比べるとスプリングバックが大きくなる傾向があります。純チタンの中でも軟質材のKS40SおよびKS40であればSUS304と同等レベルですが、高強度材になるほどスプリングバックは大きくなります。スプリングバック軽減法として、スプリングバック量を見込んだ曲げ量を与える方法や、板厚に合ったダイスセットを使用し、完全に密着するまで圧下することが有効です。 ■純チタンの場合、室温曲げはKS40SからKS70までが可能です。KS40SおよびKS40であれば板厚にもよりますが、ほとんどの曲げに対応できます。 (高強度材になるほど、曲げ半径を大きくする必要があります。温間曲げはKS70を超える高強度材、例えばKS85で効果があります。 KS40やKS50ではかえって曲げ性が悪化するケースもあるので注意が必要です。) ○純チタンの場合、一般的にはL曲げよりT曲げの方が曲げ性に優れます(図1)。 したがって板取りには注意が必要です。 ○曲げ面の表面粗さが大きい場合には曲げ性が劣化するケースがあります。バフ研磨により平滑にする方法が有効ですが、この場合曲げ軸に対して直角にバフ掛けすることが重要です。さらに酸洗でバフ目を除去することも一層効果的です。 ■表2?4に純チタンとチタン合金の曲げ性の例を示します。 |
| 図1.曲げ方向の定義 |

| 表2.純チタン板の曲げ性1(4t , U字曲げ) |
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| 表3.純チタン板の曲げ性2(0.5t, ナイフエッジおよび密着曲げ) |
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| 表4.純チタン板の曲げ性の内面異方性 |
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| 出典:表2?4のいずれも「チタンの加工技術」、(社)日本チタン協会編、日刊工業新聞社刊、p77, p78, p81 |
| (2)プレス成形 |
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■プレス成形は室温で実施される場合が多く、KS40SからKS50まで主に純チタンが用いられます。 ■プレス成形の変形様式には張出しと深絞りがありますが、純チタンは張出し性よりも深絞り性に優れます。したがって、深絞りの要素を取り入れたプレス方法、金型設計が重要となります。 ■張出し要素の多い成形には、純チタンの中でも最も軟質のKS40Sが適しています。一方、深絞り要素の多い成形にはKS40およびKS50の適用も可能です。(表5)に各種素材の張出し成形性を比較した結果を示します。 ■チタンは金型と焼き付きやすいので、プレス条件に適した潤滑が必要となります。室温成形ではグリース+油、ろう系潤滑材+片状黒鉛などが用いられます。また、ポリエチレンシートをブランクに貼付する方法も有効です。 |
| 表5.純チタン、および鋼系材料の張出し成形性 |
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| 出典:「チタンの加工技術」 (社)日本チタン協会編、日刊工業新聞社刊、p84 神戸製鋼社内データ |
| 接合 |
| チタンの接合方法には他の材料と同様に、溶接、ろう付け、圧接、拡散接合およびボルトナットで締結するような機械接合があります(図2)。 |
| 図2.チタンの接合方法 |

| 表6.純チタン厚板溶接継手の機械的性質 |
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| 溶接方法:TIG溶接 溶接棒:母材と同材質(φ2mm) |
| 溶接 |
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■屋根のシーム溶接やスポット溶接、パネルのスタッド溶接などの抵抗溶接は、チタンの建材施工にも用いられます。一般のステンレス鋼用の溶接機を用い、大気中での溶接が可能です。 ■チタンは溶接性に優れ、また溶接部の機械的性質や耐食性の変化の少ない優れた金属です(表6)。ただし、チタンは高温で酸素や窒素等のガスとの親和力が大きく、これらと反応すると、硬化や脆化を起こし溶接部の延性が低下するとともに、ブローホールの発生原因になる場合があります。したがって、アーク溶接は不活性ガスまたは真空雰囲気で実施する必要があります。また、溶接材料や溶接棒ならびに作業環境の十分な清掃が必要です。 ■TIG溶接では図4のようなガスシールド治具付きの溶接トーチを用い、溶接部をアルゴンガス雰囲気にすることで酸素等との反応を防止します。 溶接部がガスと反応した場合、図5のような変色が生じるため、外観で溶接の良否がある程度判定できます。 ■チタンと鋼系材料等との溶接はこれまで難しいとされてきましたが、当社開発の異種金属溶接技術により、鋼板への直接ライニング等が可能となっています(P24のライニングパネルをご参照ください)。 |
| 図3.シーム溶接状況 |

| 図4.チタン用TIG溶接トーチとシールド治具 |

| 図5.チタンのTIG溶接部の外観 |

| 耐食性 |
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チタンはきわめて優れた耐食性を有するため、建材としての用途でチタンが腐食することはありません。
しかし、チタンは実用金属材料の電位序列の中では貴な電位を有します(図6)。
したがって、銅合金やアルミニウムのような卑な金属とチタンが電気伝導性のある溶液中で接触すると、卑な金属側の腐食が促進される場合があります(ガルバニック腐食)。 一般的に、オーステナイト系ステンレスとチタンの組み合わせでは、比較的低温では電位差が小さいため、ガルバニック腐食の問題はありません。 なお、ガルバニック腐食に対しては種々の対応法がありますので、詳しくはご相談ください。 |
| 図6.流動海水中における各種金属の自然電位 |
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| 熱特性 |
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