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受賞履歴
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酸化物半導体を用いたトランジスタと強誘電体キャパシタを集積したメモリがIEEE主催の『Paul Rappaport Award賞』を受賞
2023年5月11日
株式会社神戸製鋼所
当社は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)EDS(Electron Devices Society)主催の2021年度 Paul Rappaport Award*を、東京大学、株式会社コベルコ科研とともに受賞しました。高移動度で信頼性の高い酸化物半導体を用いたトランジスタと強誘電体キャパシタを集積したメモリを考案、開発した成果に対して贈られたものです。
受賞技術の概要
受賞テーマ:
「Monolithic Integration of Oxide Semiconductor FET and Ferroelectric Capacitor Enabled by Sn-Doped InGaZnO for 3-D Embedded RAM Application」
(SnドープInGaZnO酸化物半導体トランジスタと強誘電体キャパシタのモノリシック3次元集積メモリの開発)
集積メモリデバイスの高速化・低消費電力化に向けて、酸化物半導体トランジスタ、強誘電体キャパシタ、シリコン半導体トランジスタが、モノリシックに3次元集積可能な混載メモリデバイスを開発しました。当社が独自開発したSnを添加した酸化物半導体InGaZnO(IGZTO)の特徴である高移動度・高信頼性を生かし、400℃以下の低温プロセスでトランジスタと強誘電体キャパシタを同時に形成しています。酸化物半導体薄膜の成膜に用いるIGZTOスパッタリングターゲットは、株式会社コベルコ科研が供給いたしました。
当社およびコベルコ科研は、今後もより高移動度・高信頼性の材料の実現を通じて酸化物半導体デバイスとシリコン半導体デバイスとのハイブリッド化の研究開発を継続していきます。将来的にはFPD向けに続く新たな用途としてのエッジデバイスへのAI適用の広がり、社会サービスの向上に向けて事業化を目指していきます。
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*Paul Rappaport Awardの概要
IEEE EDS Paul Rappaport Awardは、電子電気分野で最も権威のある学術誌の一つであるIEEE Transactions on Electron Devicesにおいて、年間に掲載された論文のうち、最も優れた論文に与えられる賞