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2004年

*トピックスの内容は発表時のものです。販売が既に終了している商品や、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
アルミ押出製自動車側面衝突エネルギー吸収補強材(ドアビーム)の採用拡大について
〜初採用から10年 累計販売数170万台相当〜
2004年4月21日
株式会社神戸製鋼所


 当社のアルミ押出製自動車側面衝突エネルギー吸収補強材(以下 ドアビーム)が、このほど発売された三菱自動車工業株式会社(以下 三菱自動車)のランサーエボリューションVIII MRに同社向けとして初めて採用されました。高張力鋼板をパイプ形状に加工した鉄製ドアビームに比べて4ドア車一台当りで3.5kg程度の軽量化を実現します。量産車種への採用が始まって丸10年が経過し、現在素材重量にして100t/月レベルの生産を行っていますが、今年度後半には最大で150t/月程度まで増産する計画です。自動車軽量化ニーズに適応したアルミ製ドアビームは、これまでの採用車種・累計販売台数が、10数車種、170万台相当に達し、今後更に採用車種の拡大が見込まれます。

 ドアビームとは、車体の側面衝突から乗員を守るためにドア内部に装着されるエネルギー吸収補強材です。交通事故の衝突形態として側面衝突は比較的少ないものの、近年販売台数が増加しているSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)車の前面と普通乗用車側面との衝突が大事故に繋がることも考えられ、ドアビームの重要性は高まっています。また北米では2005年からIIHS(米国道路安全保険協会)等の側面衝突に関する規定が厳しくなります。
カーナビゲーション・オーディオなどのAV機器や電子機器類、エアバックなどの安全装置の搭載により車体重量は年々増加傾向にある一方で、燃費向上・CO排出削減が求められている自動車業界では軽量化の推進と安全性の確保を両立させる取組みが進んでいます。

 当社は1992年に約480N/mm2の引張強さを持つ、自動車ドアビーム用アルミ合金『Z6W(亜鉛とマグネシウムを添加した7000系合金)』を開発しました。素材強度としてはパイプ形状のドアビームに用いられている高張力鋼板が引張強さ1470N/mm2級であるのに対して低いものの、設計シミュレーションにより『衝突時のエネルギーを吸収し変形しながらも乗員にけがをさせないために割れない』最適な形状を押出材として実現することで鉄製ドアビームと同等の性能を有しています。当社は、現在、こうした軽量化と安全性を両立するアルミ製ドアビーム用素材を供給している国内唯一のメーカーで、当社オンリーワン製品です。
 アルミ製ドアビームに関する保有特許は国内で15件、北米地域で5件、欧州地域でも5件取得しています。海外生産車種への対応も可能で、既に一部自動車メーカー向けに輸出実績も有ります。

 これまで本田技研工業株式会社のオールアルミ車『NSX』や日産自動車株式会社『ラシーン』に初めて採用されて以来、順調に採用車種を拡大し、このたび新たに三菱自動車でも初採用され、ドアビームのアルミ化は自動車軽量化の1つのアイテムとして定着してきています。当社は、自動車用アルミ材のトップメーカーとして、パネル材・サスペンション用鍛造材などと合わせてトータルソリューションの提供により、今後アルミ製ドアビームの更なる採用車種の拡大を目指します。

以上

【アルミニウム押出製ドアビーム】〜補足資料

 

 


 
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