当社はこのほど、中国広東省広州市近郊(佛山市)に、特殊鋼線材の二次加工製品の製造・販売会社を設立することを決定致しました。(総投資額:約18億円、資本金:7.25億円)
同社は(株)メタルワンと当社系の線材加工メーカーである協同シャフト(株)、(株)杉田製線との共同出資によるもので、自動車の重要保安部品である懸架(サスペンション)ばねや高強度ボルト、ナット等に使用される「磨き棒鋼」と「冷間圧造用ワイヤー」を製造し、主に日系の自動車部品メーカーに納入する計画です。
当社は、最も得意とする特殊鋼線材の分野で、自動車産業向けを中心に、長きに亘って、高品質・高付加価値の製品を製造・供給してきました。
自動車産業は、海外市場を中心に拡大基調が続いていますが、中でも中国は、目覚しい経済発展を背景に2010年には自動車生産が800〜1000万台(2003年は440万台)に拡大すると予想されています。中でも、当社が進出する広州地区は、日本の三大自動車メーカーが集結し中国最大の日系自動車生産基地になると見られており、2010年には100万台(2003年は19万台)を上回る自動車生産が予想されます。このような生産規模の拡大に伴い自動車部品の現地調達ニーズが急速に高まっていることから、既に現地生産を行っている日系自動車部品メーカーの生産能力の増強や、関連日系部品メーカーの進出の動きが相次いでいます。
これらを背景として、当社及び共同出資3社は、特殊鋼線材の製造技術、加工技術及び販売網を活かし、今後、広州地区の日系部品メーカーに自動車の重要保安部品の製造に欠かせない「磨き棒鋼」と「冷間圧造用ワイヤー」を現地生産・供給することによってサービス向上を図るために新会社の設立を決断しました。
特殊鋼線材については、世界最高レベルの高級鋼生産拠点である神戸製鉄所に連続鋳造設備を新設し(2006年9月稼動予定)、同時に高炉の巻き替えを推進する等、積極的な設備投資により高級鋼供給体制を強化しています。今後需要の増大が見込まれるアジア市場に関しては、神戸・加古川両製鉄所を特殊鋼線材の供給基地と位置付け、自動車メーカー、部品メーカーの進出した現地で二次加工を行うことで柔軟且つ効率的な線材製品の供給体制を構築し、ユーザーサービスの向上に努めていきます。
既に当社は、日本の自動車メーカーの進出が先行したタイで現地二次加工拠点を通じて市場の中核的な役割を担っていますが、更に中国広州地区に「磨き棒鋼」と「冷間圧造用ワイヤー」の加工拠点を加えることになります。拠点を拡充することで、日系自動車部品メーカーへのサービスを向上させ、日系自動車メーカーに対する「特殊鋼の神戸」の地位を更に強化しつつ、中国を中心とするアジア圏の自動車産業の発展に寄与して参ります。
【新会社の概要】
会社名
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神戸線材加工(佛山)有限公司(仮称) KOBE WIRE PRODUCTS (FOSHAN) CO., LTD (仮称)
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代表者名
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董事長 賀屋知行 神戸製鋼所 常務執行役員 総経理 平賀範明 神戸製鋼所 鉄鋼総括部 次長
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事業内容
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特殊鋼線材の二次加工製品(磨き棒鋼・冷間圧造用ワイヤー)の製造・販売
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所在地
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中国広東省佛山市 南海区国家生態工業示範園区(予定)
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総投資額
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18億1,250万円
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資本金
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7億2,500万円
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出資比率
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当社60%、メタルワン25%、協同シャフト7.5%、杉田製線7.5%
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従業員数
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約80名(第一期)
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設立時期
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2004年11月(予定)
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稼働時期
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2006年4月(予定)
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生産能力
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約15,000t/年。(第一期)需要動向に合わせ順次拡張を予定。
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【用語の解説】
<冷間圧造用ワイヤー>
素材の線材に熱処理や伸線等の加工を加え、サイズ、硬さ、引張り強さ等を調質したコイル状の線材製品。この製品を冷間で圧造(鍛造)し自動車用等のボルト・ナット等を製造する。CHワイヤーとも言う。
<磨き棒鋼>
素材の線材に冷間引抜き、研削、切削等の加工を施した棒状の線材製品。寸法精度が高く表面が滑らかであり自動車用懸架ばねやその他の部品の材料として使用される。磨棒とも言う。
【各出資会社の概要】
<株式会社神戸製鋼所>
住所
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兵庫県神戸市中央区脇浜町二丁目10番地26号
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代表者
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犬伏 泰夫 (代表取締役社長)
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創立
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1905年9月
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資本金
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2,182億円
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売上額
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8,011億円 (単独) 12,191億円(連結)(2004年3月期)
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従業員数
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8,586名
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<株式会社メタルワン>
住所
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東京都港区芝三丁目23番1号
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代表者
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水谷 正史 (代表取締役社長)
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創立
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2003年1月
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資本金
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1,000億円
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売上額
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19,000億円(連結) (2003年12月期)
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従業員数
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941名
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*新会社での主な役割:当社線材の流通、副総経理の派遣、新会社製品の販売等
<協同シャフト株式会社>
住所
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大阪府大阪市淀川区加島四丁目7番8号
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代表者
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塚本 忠憲 (代表取締役社長)
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創立
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1947年11月
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資本金
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5,000万円
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売上額
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84億円 (2004年5月末決算)
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業務内容
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磨き棒鋼、冷間圧造用鋼線、精密加工シャフトの製造販売
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従業員数
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148名
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*新会社での主な役割:「磨き棒鋼」に関する技術・操業指導、操業指導者の派遣
<株式会社杉田製線>
住所
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東京都墨田区東墨田三丁目1番12号
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代表者
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杉田 光一 (代表取締役社長)
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創立
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1915年10月
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資本金
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2億2,040万円
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売上額
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90億円(2004年1月末決算)
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業務内容
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冷間圧造用鋼線、ばね用鋼線、ファイバー、化成品等の製造、販売
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従業員数
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294名
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*新会社での主な役割:「冷間圧造用ワイヤー」に関する技術・操業指導、操業指導者の派遣
以 上