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トピックス
2004年

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超ハイテン薄鋼板とアルミ製ドアビームの日産自動車「ラフェスタ」への採用について
〜 100kg級超ハイテン薄鋼板とアルミ押出材による軽量化の実現 〜
2004年12月2日
株式会社神戸製鋼所


本日発売された日産自動車株式会社の新型ミニバン「ラフェスタ」に当社の100kg級超ハイテン(超高張力)薄鋼板とアルミ製ドアビームが採用されました。自動車を形作る構造部材であり、且つ衝突時に乗員を守る役割を果たすフロントピラー・センターピラー・シルなどにセットで当社の100kg級超ハイテンの冷延および溶融亜鉛めっき薄鋼板が採用されました。また、ドア内部に装着されるエネルギー吸収補強材として4ドア全てに各々1本のアルミ押出成形によるドアビームが使用されています。

衝突時の車体の変形を抑制し、高い乗員保護機能を達成する同社の車両開発技術と、当社の100kg級超ハイテン薄鋼板とアルミ製ドアビームの開発技術により、従来に比べてより軽量化を実現し、車両の燃費・環境性能の向上に寄与することが出来ました。

ハイテンの製造においては、高温に熱した薄鋼板を冷却する段階で技術的なノウハウが必要です。当社は、世界最大の冷却設備を持ち、また、様々な複雑な冷却パターン(例えば、急速冷却と緩冷却の組み合わせ)を精度良く管理できる等、他社にない冷却技術を導入した連続焼鈍設備と溶融亜鉛めっき設備を有しています。本薄鋼板は、世界最速の急速冷却技術を適用し、高強度化且つ組織を微細化し、プレス成型時の加工性を従来の100kg級超ハイテンより向上させました。更に、高強度化に必要な添加元素を最小限に留めることで溶接性を改善した結果、適用可能部品が広がり、最多部位・大量採用に結び付きました。

 一方、当社は1992年に約480N/mm2の引張強さを持つ、自動車ドアビーム用アルミ合金『Z6W(亜鉛とマグネシウムを添加した7000系合金)』を開発しています。衝突時のエネルギーを吸収する最適な形状をアルミ押出材として実現することで、同社での採用となりました。当社は、現在、こうした安全性と軽量化を両立するアルミ製ドアビーム用素材を供給している国内唯一のメーカーで、当社オンリーワン製品です。

当社は米国鉄鋼最大手USSとの折半出資の溶融亜鉛めっき薄鋼板の製造会社であるプロテック社に同超ハイテン技術を移転し、米国で唯一の100kg級超ハイテンの溶融亜鉛めっき鋼鈑の供給体制を整えました。当社では、日米での超ハイテン薄鋼板の市場規模は現在の年間20〜30万tから2010年頃には10倍以上(当社試算)に達するものと予想しており、加工性・溶接性の更なる向上により、採用の拡大を目指します。

以上

 

<ご参考>

日産自動車(株)新型ミニバン「ラフェスタ」
日産自動車(株)新型ミニバン「ラフェスタ」

 
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