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鉄鋼業界で初めての『鋼材情報共有化システム』の本格稼動について
〜需要家への情報サービス、採算管理を強化・徹底〜
2005年1月19日
株式会社神戸製鋼所


当社はこのほど、鉄鋼部門において、生産部門と営業部門の情報共有化を促進する『統合データベースシステム』及び、生産部門の中で製造現場と生産管理部門の情報共有化を促進する『Web型プロセスコンピュータ』を鉄鋼業界で初めて本格稼動させました。これにより、需要家へのタイムリーな情報提供と、採算性を重視した生産計画、営業戦略の立案が可能となります。

従来、当社鉄鋼部門の基幹システムは、製鉄所系システム、営業系システムとに分かれており、データベースも製鉄所単位(神戸/加古川)、各品種単位(線材・棒鋼/薄板/厚板)で構成されていた為、部門内での情報共有化の弊害となっていました。

旺盛な鋼材需要に対応すべく、当社では高い生産水準が継続しています。それに伴い、高級品種の効率的かつ継続的な生産体制が求められています。また同時に、需要家からの問合わせへの迅速なレスポンス、情報提供や製販一体となった採算改善を推進する必要性も高まっています。従って、営業から現場までタイムリーに情報を共有化することが、喫緊の課題となっていました。

この度稼動させた『統合データベースシステム』は、日本アイ・ビー・エム(株)、コベルコシステム(株)、日本ビジネスオブジェクツ(株)協力を受け、12億円をかけて構築したもので、営業部門、生産管理部門、生産現場などで生じる様々な重要情報を統合し、携わる全ての従業員が検索・参照・活用できる仕組みが出来上がったことになります。また、本データベースを核として、古くなった業務プログラム(アプリケーション)の全面更新を今後5年間で100億円強をかけて行っていく予定です。

【統合データベースシステムの特長】
  • 統合データベースの容量は1.5TB(テラバイト)、クライアント数(利用者数)は1,500で、 統合データベースシステムとして日本で有数の規模である。
  • リアルタイムで参照できるデータ容量が5倍になり、また検索スピードの向上などで年間延べ1万時間以上の業務効率化ができる。 これにより発生した余剰マンパワーは新製品開発、製造プロセス改善などの業務に振り向けることが出来る。
  • 情報共有化(関係部署全てにおいて同様のデータが参照、検索できること)により、採算性を重視した生産計画、 営業戦略の立案が可能になった。その結果、採算に基づく重点分野/需要家への拡販、品種構成の改善、低採算品種の価格改善推進、 生産品目集約による生産効率の改善、コストダウンの推進などの効果を得ることが出来る。 また、従来は生産部門でしかアクセスできなかった生産状況および品質に関する詳細情報などを営業部門でも迅速にアクセスできる為、 需要家への情報提供能力が高まる。
  • 今後、統合データベースを核として、業務プログラム(アプリケーション)を開発していくので、システムの陳腐化、 複雑化を防ぐことが出来る。
  • 各部署で自由にデータ検索や帳票作成ができるため、新たなデータベースシステム構築や新規システム開発(外注化)などが不要となり、 投資コストを低減させることができる。

また、今回稼動させた『Web型プロセスコンピュータ』は、加古川製鉄所の3号連続鋳造設備及び溶鋼処理設備を対象にしたもので、富士電機システムズ株式会社、株式会社神鋼エンジニアリング&メンテナンスの協力を受け、3.8億円をかけて構築したものです。今後は5年後を目途に、全生産設備へと対象を拡げていきます。


【Web型プロセスコンピュータの特長】
  • 新プロコンではWeb技術により製鉄所内のどこからでも情報閲覧が可能なため、社内での製造情報に対する確認や複数の工場間で の情報連携が効率よくできようになった。さらに基幹系の統合データベースと結合させて、きめ細かな操業実績情報、 品質情報の鉄鋼部門内での情報共通化および高度なデータ解析が可能となる。
  • 従来のプロセスコンピュータは高価な専用ハードウェアで構成されていたが、Web型プロセスコンピュータは市販のサーバ、 パソコンなどで構成されるためハードウェアコストが大幅に低減される。また、JAVA(米サンマイクロシステムズが開発した プログラミング言語で、応用範囲は非常に広く、WindowsでもLinuxでもOSを超えて動作させることが可能ため、今では、 携帯電話から企業の情報システムまでさまざまな分野で活用されている。)の採用、更にはオブジェクト指向設計 (システムの開発過程を標準化し、部品を取り外したり、繋げたりする感覚で、各々の機能を他のシステムへ流用する ことを可能とした設計思想)の採用により、業務用プログラム(アプリケーション)のソフトを繰り返し利用することが可能となる。 その結果として、システム開発費の圧縮が図れる。

当社鉄鋼部門では今後、鋼材以外の品種(鋳鍛鋼、チタン、鉄粉)においても「情報共有化」に資するシステム投資を行っていくことで、鉄鋼部門内での情報の共有化を推進していきます。(ただし、鋳鍛鋼、チタン、鉄粉など非鋼材ではプロコンがないため統合データシステムのみの対応となります。)


総合データベース、Web型プロコンの概要図 

 
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