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私の収穫を未来のために
六年 木戸 みなみ


 「野依良治先生講演会」。チケットにはこう書いてありました。第一会場に向かっている時に「難しい話ばっかりだったらどうしよう。」と急に不安になってきました。席についてからもどきどきしていました。けれど、入場してこられた野依先生を見ると、やさしそうな方だったのでひとまず安心しました。
 そう思ったのもつかの間、「左右非対称」などの言葉も出てきて、私はほとんどパニック状態でした。それでもがんばって聞いていました。
 そうしているうちに、自然環境などの話になりました。そのような話の中で一番心に残ったことは、科学技術へのありがたさについてです。今の時代、周りは機械でいっぱいです。自動車、テレビ、冷蔵庫。日常生活にかかせないものがいっぱいです。そして、その発明のうらには、科学者の方の苦労があるはずです。実験は十回のうち一回成功するかしないかぐらいだと言っておられました。私はその話を「ふむふむ。」と聞いていましたが、先生が、
「科学へのありがたさが足りない。」
と言われた時、ハッとしました。今は機械があるのが当たり前。確かに「便利だな。」と思うことはあったけれど、科学やそれを産み出した科学者へのありがたさを、分かっているようで全然分かっていませんでした。
 私は本を読むのが好きですが、暗いところでは、本を読むのには電気がないと読みづらいし、印刷機がなければ本を手に入れること自体困難です。だから、これからは「便利だな。」だけでなく、科学と科学者への感謝の気持ちを大切にしたいと思います。
 一方で、便利さと引きかえに自然が失われているのも事実です。このごろ、地球温暖化、酸性雨、オゾン層破壊などの言葉をよく耳にします。せっかく科学のおかげでこうやって便利な生活をおくっているのに自然をこわしてしまっては、全てが台無しです。ですから、自然を壊さない科学が発達すると良いと思います。近くへ行く時は車を使わないようにしたり、リサイクルできるものはリサイクルしたり、身近なことだけでもできるように気をつけ、努力して、子や孫にもすばらしい日本を残したいと思います。
 講演会が終わって、家に向かうころには、私はとても満足していました。それは、野依先生の話を聞いてより良い国、より良い世界を築いていこう、という気持ちが生まれたからです。しかも、野依先生に出会えたし、メントールのにおいもかげたし、ノーベル賞も見ることができました。これは、第一会場の子どもだけなので、とっても得した気分でした。

 
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