電力卸供給事業に関する資金調達について


2001年7月26日

電力卸供給事業に関する資金調達について

 当社は本日、神戸製鉄所において推進中の電力卸供給事業(以下 IPP事業)に関する資金調達について、プロジェクトファイナンスを採用することに決定致しました。融資契約調印は9月の予定です。本案件は調達金額1,650億円程度を予定しております。
尚、IPP事業に関して産業再生法の適用申請を行い、あわせて産業基盤整備基金の保証申請を行う予定です。

<ファイナンスの概要>

@調達金額:1,650億円程度
A調 達 先:15社程度を予定
Bファイナンスアレンジャー:
 日本政策投資銀行、第一勧業銀行、三和銀行、日本興業銀行、三井住友銀行

<プロジェクトファイナンス採用の理由>

 資金調達については、様々な観点からその手段を検討してまいりましたが、以下の理由からプロジェクトファイナンスに決定致しました。
  @ 当社のIPP事業は、発電規模140万kWと日本最大規模であり、公益事業である電力事業の一端を担うものです。従って当社の供給責任は社会的使命を負っています。この様な認識のもと、プロジェクトファイナンスにおいては、
(A)長期にわたる巨額の事業資金を確定できる。
(B)建設資金に加え運転資金も確保され、事業基盤の早期確立を図ることができる。
ことから、電力の安定供給に万全を期すためには、最も相応しい資金調達手段であると判断しました。
A プロジェクトファイナンスでは対象事業そのものを担保とするため、IPP事業を遂行する特別目的会社を設立することになります。この場合、格付け上のオフバランス化が期待されることから、当社の財務体質の強化につながると考えられます。
B エネルギー関連分野への融資に経験を有するとともに、プロジェクトファイナンスに融資を頂く予定の日本政策投資銀行及び民間アレンジャー銀行から、「公益的色彩の強い本事業の資金調達手段として、プロジェクトファイナンスが最も相応しい。」との勧めを頂いています。

<今後の予定>

 IPP事業会社については、本年9月に登記を完了する予定です。プロジェクトファイナンスの採用に関しては、既に関西電力株式会社より承認を頂いており、IPP事業会社設立後に現在の卸供給電力受給契約を移管する予定です。

(ご参考)

<IPP事業会社の概要>
  @会社名: 神鋼神戸発電株式会社
A社 長: 中園 政明(当社執行役員 兼務)
B資本金: 30億円(神戸製鋼 100%)
C所在地: 神戸市灘区灘浜東町2(神戸製鉄所内)
D従業員: 数名

<発電所の概要>
  @名 称: 神鋼神戸発電所
A発電規模: 70万kW × 2基 = 140万kW
B発電方式: 石炭火力発電
C供給開始時期: 1基目 2002年4月
2基目 2004年4月

<産業再生法と産業基盤整備基金について>
 

産業再生法(産業活力再生特別措置法)は平成11年10月に施行され、我が国の国際競争力低下という背景に対して、経済発展には「生産性の向上」が不可欠との認識に立ち事業再構築の円滑化等を支援する法律です。

産業基盤整備基金とは、民活法(民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法)に基づき新たな基盤施設の整備を支援する機関です。
昭和61年に設立された財務省及び経済産業省共管の特別認可法人で、債務保証、出資、利子補給等の業務を行っています。

 以 上

 

 

(添付資料)

電力卸供給事業の事業概要について


 1995年4月の電気事業法改正(規制緩和)を受け、関西電力が実施した1996年、1997年の卸売電力の募集に対し、当社は、土地や岸壁など、製鉄所の既存インフラや石炭調達のノウハウなどを最大限に活用した新規事業として、発電規模 140万kW(70万kW×2基)の電力卸供給事業を計画・落札しました。これは国内最大規模の電力卸供給事業で、発電した電力は全量、関西電力に供給することになります。2基稼働時の発電量は、神戸市が夏場のピーク時に使用する電力の約8割が賄える規模で、神鋼神戸発電所の稼働によって神戸市の電力自給率は大幅に向上し、新たなライフラインが構築できることになります。

 神鋼神戸発電所は、環境アセスメントなど諸手続き終了後の1999年3月に着工しました。建設地は神戸製鉄所敷地(約100万m2)内の西側部約30万m2で、工事は計画通り進んでいます。2001年7月時点の1号機工事の進捗状況は、ボイラー、タービン、貯炭サイロ(9基)、石炭荷揚げ用アンローダー、環境機器などの据付工事をすべて終了し、7月16日より試運転を開始しました。一方、2号機は、2001年2月からタービン棟の基礎工事が始まり、現在、タービン棟とボイラーの基礎工事を行っています。2002年早々にもボイラー関連の機器据付工事を開始し、2003年7月に試運転を開始する予定です。

 当発電所は都市部立地のため、環境対策には細心の配慮をしています。最高水準の環境設備(排煙脱硝装置、排煙脱硫装置、電気式集塵装置など)の導入、既存の原料ヤードや焼結工場など一部設備の廃止、既存製鉄設備における重油から都市ガスへの燃料転換など、神戸製鉄所全体での総合的な環境保全対策により、周辺環境への影響を着工前よりも低減させる計画です。また、石炭の粉塵が飛散しないように密閉構造の貯炭サイロ・搬送コンベアを採用するなど様々な環境対策を講じています。これらの環境対策には、総工費(約2,000億円)の約3分の1を充てています。

 当事業を採算面からみると、1号機稼働の2002年度は300億円程度の売上高、2号機が運転開始となる2004年度以降は600億円程度の年間売上高を見込んでいます。売上高経常利益率も15年平均で20%以上を見込んでいます。

以 上


   ホームへ

      一つ上のページへ