2003年4月10日 高剛性・軽量化を実現する、 当社と神鋼アルコア輸送機材鰍フ供給するアルミ材がこのほど、4月9日に国内発表されたマツダ鞄aの生産・販売する最新鋭スポーツカー『RX−8』に採用されました。ボンネットアウター(外板)パネル、インナー(内板)パネル、リアドアインナーパネルにアルミ板材、サスペンションに鍛造製品が使用されています。 近年、カーナビゲーション・オーディオなどのAV機器や、エアバックなどの安全装置の搭載により車体重量は増加傾向にあります。その一方で、欧州では2008年のCO2排出量自主規制、北米ではCAFE規制強化の方向性にあり、国内においても2010年度の燃費目標(95年比乗用車平均23%改善)が設定され、自動車業界では、燃費向上・排出ガス削減への対応が進められています。その一環として、鋼材からアルミ材への材料置換による車体重量の軽量化を目的に、アルミ材の採用が着実に進んでいます。 このほど『RX−8』に採用されたボンネットアウターパネル、インナーパネルには、当社グループが開発したプレス加工性に優れ、焼き付け塗装後に剛性注1)が高まる(高ベークハード性)板材が採用されています。開発初期から、当社グループが剛性解析などで優位性を検証することにより、ボンネット構造として剛性面に優れる「マルタイコーン構造」が採用され、ひいては当社グループのアルミ素材採用に結び付きました。この「マルタイコーン構造」は多数の円錐型の窪みをプレス工程において付けることにより部材としての剛性を高めた構造であり、当社と提携関係にある米国アルコア社が開発しました。米国ではアルコア社の素材を使用した実績がありますが、国内自動車メーカーでは初めての採用となります。なお、この構造はマツダ鞄aの独自の歩行者保護技術が融合され、マツダ鞄a名称「ショックコーンアルミボンネット」として発表されています。 当社は、鋳造材(主にエンジン周辺部品用など)、押出材(バンパー・ドアインパクトビーム・骨格材用など)、鍛造材(足回り部品用など)、そしてパネル材(ボンネット・ルーフ・ドア・トランクリッド用など)と自動車用途に関して幅広く研究開発を進めて来ました。また、アルミ素材の材料開発に加え、表面処理技術・接合技術・成形加工技術・解析技術といった、鋼材からアルミ材への材料置換をスムーズに行う為の周辺技術の開発にも注力しています。今後も引き続き、自動車用アルミ材のトップメーカーとして、トータルソリューションの提供により、アルミ化の促進と採用の拡大を目指していきます。 以上 <ご参考>
米国アルコア社 概要
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