米国におけるアルミ鍛造事業合弁事業契約の締結について


2003年7月11日
(株)神戸製鋼所
三井物産(株)
豊田通商(株)

米国におけるアルミ鍛造事業合弁事業契約の締結について

 (株)神戸製鋼所(以下 神戸製鋼)と三井物産(株)(以下 三井物産)、豊田通商(株)(以下豊田通商)の3社は、このほど米国で自動車サスペンション用アルミ鍛造注1)部品の製造・販売を行う合弁事業契約を締結しました。資本金14,000千ドル、出資比率は神戸製鋼60%、三井物産25%、豊田通商15%の合弁新会社をケンタッキー州ボーリンググリーン市に設立しました。今後、2005年6月の操業開始を目指し、約40億円を投じて新工場の建設にも着手します。

 北米自動車メーカーは、安全対策や装備充実によって車両重量が増加傾向にありながら、一方で環境規制をクリアするために、軽量化の必要性に迫られています。これまでのサスペンション用部品のアルミ化は、鋳造注2)品の採用という形で進んできましたが、今後は、より軽量化を目的に鍛造品の採用拡大が見込まれています。北米自動車市場は現地生産拠点を確立すれば、受注の拡大が期待出来る成長市場であると考えられます。
 また、国内におけるサスペンション用アルミ鍛造部品の需要家である日系自動車メーカー各社は、購入資材のグローバル調達を推進しています。更に、世界戦略車での部材採用において、日米同時生産に対応出来る現地供給体制の確立が求められています。
 神戸製鋼、三井物産、豊田通商の3社は、新たに米国において、日系自動車メーカーのみならず、米系自動車メーカーから受注を拡大するためには、現地に生産拠点を持つことが不可欠であるとの結論に至りました。

 合弁新会社においては、国内の自動車サスペンション用アルミ鍛造部品で約9割のシェアを有する神戸製鋼が製造、品質保証、事業運営を担当します。合弁新会社の経営が安定し、更に発展していくためには、日系自動車メーカーに加えて米系自動車メーカー、日系及び現地部品メーカーへの拡販が重要です。こうした営業面において、当事業での経験とネットワークを有する三井物産、豊田通商が重要な役割を担います。

 今後のスケジュールとしましては、2003年8月に新工場建設に着手、2005年6月に操業開始を計画しています。操業2年目の2006年に約25,000千ドルの売上高を目指します。

以上

<語句説明>
注1)鍛造:ハンマーやプレス機械などにより、鍛錬することで成形し製品とする製造方法。
注2)鋳造:溶解して鋳型に流し込み、固まってから取り出して製品とする製造方法。


<補足>
[合弁新会社 概要]
社名 Kobe Aluminum Automotive Products LLC
所在地 米国ケンタッキー州ボーリンググリーン市
代表者 未定(神戸製鋼から選任の予定)
資本金 14,000千ドル
出資比率 神戸製鋼:三井物産:豊田通商=60%:25%:15%
従業員数 約80名(フル生産時予定)
設立/稼動 2003年7月会社設立、2005年6月生産開始の計画

 

[新工場 概要]
土地 32.6エーカー(約130,000u)
建物 工場棟1棟、事務所棟1棟(合計、約10,000u)
主な設備 連続鋳造設備、6,300トンメカニカルプレス、熱処理設備
売上高 2006年 25,000千ドル目標

<地図>


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