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中国アルミ鍛造拠点の開所式開催について

2013年11月7日

株式会社神戸製鋼所

中国における自動車サスペンション用アルミ鍛造部品の製造・販売拠点である「神鋼汽車鋁部件(蘇州)有限公司」(以下、神鋼汽車鋁部件)は、2013年11月6日(水)、同社敷地内にて開所式を開催致しました。当日は関係者含め、合計約80名が出席致しました。
神鋼汽車鋁部件は、当社が三井物産株式会社、豊田通商株式会社と合弁で2010年9月に設立し2012年8月に稼働開始しましたが、この度、溶解鋳造から鍛造までの一貫生産体制を確立し、本格生産を開始したことから、開所式を開催する運びとなりました。

主な出席者は以下の通りです。

  • 現地政府関係者
    蘇州高新区管理委員会主任 兼 蘇州浒墅关経済開発区書記 周 旭東氏
  • 主催者側
    株式会社神戸製鋼所 代表取締役副社長 アルミ・銅事業部門長 高橋徹
    三井物産株式会社 執行役員 機械・輸送システム本部 本部長 安永竜夫氏
    豊田通商株式会社 執行役員 金属本部 本部長補佐 近藤秀樹氏

式典では、主催者側を代表し、当社副社長 高橋徹より「神鋼汽車鋁部件は蘇州高新区という素晴らしい開発区の一員として恥じないよう、企業活動に全力を尽くし、自動車軽量化に役立つ部材供給を通じて環境保全に貢献して参ります」と挨拶致しました。

世界最大の自動車市場である中国における、自動車生産台数は2012年では約1900万台でしたが、2020年には約3000万台程度まで拡大すると見込まれております。一方、中国では排ガス等に起因する環境問題の深刻化を契機に燃費規制強化の動きが顕在化しています。この燃費規制の強化の動きに対応するために日系メーカーや欧米系メーカーを中心に車体軽量化ニーズが加速しており、自動車サスペンション用アルミ鍛造部品の需要は急速に拡大しております。
このような中、神鋼汽車鋁部件は2012年8月にメカニカルプレス1台と熱処理設備1ラインで稼動を開始しましたが、更なる需要の拡大に対応するため、稼動開始前の2011年12月に能力増強を意思決定、二期目の増強では上工程である溶解鋳造設備に加え、メカニカルプレス1台と熱処理設備1ラインを追加導入することとしました。増強した設備は2013年4月に量産稼動を開始し、現在、溶解鋳造設備、メカニカルプレス2台、熱処理設備2ラインという一貫生産体制で本格生産を行っています。

当社の自動車サスペンション用アルミ鍛造部品は、日本では大安工場(三重県いなべ市)、米国ではKobe Aluminum Automotive Products, LLC (略称:KAAP、米国ケンタッキー州ボーリンググリーン市)、中国では神鋼汽車鋁部件と、日米中での三極生産体制を構築しております。また、本年9月には自動車パネル用アルミ板材分野においても、日本のアルミ圧延メーカーとしては初めて製造拠点を中国の天津市 西青(シーチン)経済技術開発区に設立することを決定し2016年の稼動開始を目指しています。

世界の自動車市場における車体軽量化の流れは、環境規制の観点から今後もより一層進んでいくものと推定されます。当社、アルミ・銅事業部門は自動車サスペンション用アルミ鍛造部品・パネル用アルミ板材でグローバル供給体制を整える事で、軽量化ニーズに対応するとともに自動車向けアルミ分野でのリーディングカンパニーを目指して参ります。

神鋼汽車鋁部件の概要

社名:
神鋼汽車鋁部件(蘇州)有限公司(KAAP-CHINA)
所在地:
中国江蘇省蘇州市蘇州高新区 
設立:
2010年9月
総経理:
沼部 裕次 
従業員:
約150名(フル操業時)
資本金:
30億円
株主構成:
神戸製鋼所60%、三井物産25%、豊田通商15%
主要設備:
溶解炉、鋳造ライン、ビレット加工ライン
6,300トンメカニカルプレス×2台、熱処理設備×2ライン
生産能力:
25万本/月
 

(ご参考)

自動車パネル用アルミ板材の製造・販売会社

社名:
神鋼汽車鋁材(天津)有限公司
所在地:
天津市 西青(シーチン)経済技術開発区
設立:
2014年1月予定
従業員:
約140名(フル操業時)
資本金:
約75億円
出資:
神戸製鋼100%
総投資額:
約190億円
生産能力:
年間10万トン
稼動時期:
2016年稼動(予定)

開所式の様子

開所式の様子