2000年2月14日
株式会社神戸製鋼所
コベルコシステム株式会社

管理連結会計システムの構築について

 (株)神戸製鋼所はこのほど、コベルコシステム(株)の協力を得て、各カンパニーとグループ会社との連結業績を正確かつタイムリーに把握する目的で『管理連結システム』を構築し、本日より運用を開始しました。本システムの稼動により、連結経営をカンパニーレベルでも実現することを目指します。

 これまで神戸製鋼のグループ会社は、各カンパニーで個別に管理していましたが、今後グループ全体を見渡したマネージメントがより重要になるため、各カンパニーの実力を正確に把握していくことが必要となります。こうしたことから、カンパニー毎の社内連結決算を管理会計ベースで行っていく必要があると判断し、1999年10月より開発を行い、今回のシステム導入となったものです。
 システムの導入にあたっては、管理会計ベースの連結を行う上で、*1連結対象会社を約80社(連結子会社+持分法適用会社)と経営戦略上重要な位置を占める会社に絞り、相殺消去等の連結修正項目も金額面で影響の大きい項目に限定するなど、管理目的に耐えうる範囲で制度会計のルールを一部簡略化、それによって連結作業のスピードアップを図り、タイムリーな把握を可能にしています。なお、当面は、半期単位で業績管理(計画・見通し・実績)を行っていきますが、将来的には四半期単位での業績管理を行っていく予定です。

本システムを利用した業務の流れは以下の通りです。(概念図ご参照)

  1. グループ会社で個別財務諸表と連結修正に必要となる情報を指定フォーマットのファイルに入力。
  2. 各カンパニー企画部門に上記ファイルを集約し、親会社の情報とともにシステムに取り込む。

  3. システム内で外貨換算、連結などの処理を行った後にカンパニー別連結財務諸表を出力。

  4. 各カンパニーの連結作業終了後に全社の連結処理を行う。

 得られた情報は経営層を含む各カンパニーの企画部門へイントラネットで公開するとともに、社内のサーバーに一元管理します。本システムは、各企画部門からアクセスできるため、利用者がニーズに応じて業績分析やシミュレーションなど経営判断に役立つ情報に加工し、効率よく活用できるシステムになっています。

 本システムは、概念設計と全体総括をコベルコシステム(株)が担当、パートナーとしてNTTコミュニケーションズ(株)を採用し、ピープルソフト社製の基幹業務パッケージ(ERP)を適用して構築しました。ERPを用いることで検討から約4ヶ月という短期間で構築を完了しました。

 本システムは、コベルコシステム(株)が構築・運営中の神戸製鋼グループ共用ネットワーク(WINK:Wide Information Network for KOBELCO group)を経由し、各関係会社が直接、データ入力や利用ができる仕組みにしており、当初は20数社がこの形態での利用を行います。さらに、2002年度末までにWINKを経由し全ての関係会社が直接利用できる形態へと移行する予定です。

 神戸製鋼では、全社の共通経営管理指標として「連結ROA」「連結フリーキャッシュフロー」「連結外部負債残高」を掲げ、カンパニー別に計画の策定から実績のフォローまでの連結ベースでの目標管理を徹底・強化することとしています。これによりカンパニー毎の所管グループ会社を含めた連結ベースでの事業競争力を強化するとともに事業ポートフォリオの再構築を進め、グループ全体としての資産効率の向上、キャッシュフローの最大化を目指しております。神戸製鋼ではこのための重要なツールとして本システムを積極的に活用し、グループ全体での経営効率を高めていく考えです。

(ご参考)
*1制度会計の連結対象会社
99年度連結会社数の見通しは連結子会社約120社、持分法適用会社約50社、合計約170社。

コベルコシステム株式会社の概要
本 社:兵庫県神戸市中央区雲井通4-2-2
社 長:岡 義彦
資本金:400百万円(神戸製鋼100%)
設 立:1983年10月

 

以 上


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