2000年10月25日

 

マレーシアENG社のKPM社への資本参加について

 

 当社はこのほど、マレーシア企業「ENG TECHNOLOGIES HOLDINGS BHD(以下ENG)」が「KOBE PRECISION PARTS(MALAYSIA)SDN.BHD.(以下KPM)」へ資本参加し、KPMの株式数の70%を取得することでENGと基本的合意に達しました。株式譲渡後、KPMへの出資は、ENGが70%、神戸製鋼グループが30%となる予定で、年度内には最終合意に達する見込みです。

 神戸製鋼は旧名古屋工場で、自動車、航空機向けアルミ鋳鍛造品の製造に加え、HDD(ハード・ディスク・ドライブ)向けアルミ部品の精密加工事業を行ってきました。この中で、HDD向け部品については、HDDメーカーが東南アジアでアセンブリーを進めるのに伴い、東南アジアでの現地生産を検討してきました。その結果、神戸製鋼グループ100%出資で、HDD用アルミ精密部品の加工事業を行う現地会社KPMを1988年に設立し、1989年から加工を開始しました。現在では、売上規模が年間6億円程度となり、2000年は前年比で売上増を見込んでいます。加えて、日本国内での部品加工の需要減退と名古屋工場から大安工場への移転を契機に1993年からはKPM単独で加工事業を展開していくこととなりました。
 しかしながら、製品サイクルが早く、品質、納期に対するユーザーの要求も厳しいことに加え、当社は既にHDD用のアルミ精密部品の加工事業を行っていないことから、技術的支援を行えない状況にあります。一方、ENGはアルミ金型、工具の製造加工会社として、地元資本で1974年に設立されました。1996年以降はHDD向け精密部品加工がコア事業となっています。今年に入り、更なる事業拡大の一環として、KPMへの資本参加に関心を示していました。このような状況下、KPMの事業をより発展させる為には、ENGとの提携が好ましいと判断し、今回の合意に至ったものです。

以上

 

[KPM社の概要]
社名:KOBE PRECISION PARTS(MALAYSIA)SDN.BHD.
設立:1988年
社長:加藤 武志
本社所在地:シャ・アラム/マレーシア
資本金:29百万リンギット
株主:神戸製鋼 81.4%、KPTEC 18.6%
従業員:357名(2000年6月末)
主要製品:HDD向けアルミ精密加工品(アクチュエーター中心)、銅管工具

[ENG社の概要]
社名:ENG TECHNOLOGIES HOLDINGS BHD
設立:1974年
社長:Teh Ah Ba(テー・ア・バ)
本社所在地:ペナン/マレーシア
資本金:79百万リンギット
株主:Teh一族 51%、PNB 24% 他
従業員:2,500名(2000年6月末)
主要製品:HDD向けアクチュエーター他各種部品、半導体向け工具


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