「環境」「安全」「景観」を重視した
土砂崩れ防止のためのアルミ製受圧板の開発販売について


2003年3月11日

「環境」「安全」「景観」を重視した
土砂崩れ防止のためのアルミ製受圧板の開発販売について

 (株)神戸製鋼所技術開発本部機械研究所とアルミ・銅カンパニーは、関係会社「神鋼建材工業(株)」(株式の94.13%保有、社長:稲葉嘉昭、本社所在地:兵庫県尼崎市)と共同で、アルミ押出形材を用いた土砂崩れ防止用受圧板「KOALA」(KObelco ALuminum Assemble) を開発し、このほど「神鋼建材工業(株)」より販売することと致しました。

 土砂崩れの恐れのある斜面には、通常は、コンクリートで出来た受圧板を設置し、斜面を安定化させております。この場合、一基あたりの重量は1000kg以上ですが、最近では、現場での施工性や運搬の効率などを向上させるため、一基あたりの重量が200kg~500kgの鋼製、FRP製、アルミ合金鋳造製の軽量受圧板が開発されています。
 国内での設置件数は、受圧板全体で約15,000基/年、この内軽量のものは、約6,000基/年で、増加の傾向にあります。

 国内アルミ圧延のリーディングカンパニーである神戸製鋼は、安全対策上設置の必要個所の増加や、災害防止のために設置の必要はありながら、重機械が入り込めずに設置が出来なかった個所など設置個所が増えていくことを考え、グループ会社と共同で軽量受圧板の開発と取組みました。

(1)アルミ・銅カンパニー 素材の開発、製造法の確立。土木・建築分野でのアルミ材の適用は、建築分野が主体で、土木分野では珍しいケースです。
(2)技術開発本部機械研究所 構造解析などの固有技術を活用して強度の解析、製品開発。
(3)神鋼建材工業 土木製品を扱うグループ会社で、施工技術の開発、商品化。

 このほど、上記のグループを挙げた協力体制のもとに、アルミ製の軽量受圧 板「KOALA」を開発いたしました。
「KOALA」は、従来の軽量受圧板より、同程度の強度で鋼製やFRP製のものと比べ約70%の軽さであり、重機械に頼らずに人力での施工、現地での組立が可能です。
 また、価格は、従来品と同等の価格であり、「KOALA」自体のリサイクルも可能です。

 「環境」「安全」「景観」を重視した、「KOALA」の特徴は、次の通りです。

(1)一体型と業界初の組立式で、組立式は、施工時に重機械が不要で、人力での持ち運びおよび設置が可能です。従って、従来、設置が出来なかった狭道や高所への設置が可能となりました。(特許出願 2件)
(2)一般的には、原料としてアルミリサイクル材を使用しており、また、解体後に再度リサイクルが可能で、環境に配慮した製品です。
(3)表面に溝をつけており、光の乱反射を防ぎます。また、アルミの特性である塗装性が良く、周囲の環境にマッチングしやすい製品です。
(4)鋼製は腐食、FRP製は紫外線劣化があるのに比べ、耐久性が高い製品です。価格は、鋼製と同等です。

「KOALA」は、既に試験施工により実用性を確認しており、現在、財団法人 土木研究センターの「グラウンドアンカー受圧板設計・試験技術の開発研究」にも参画しております。

「KOALA」の販売は、神鋼建材工業が担当し、初年度 1,000基程度の受注を目指していきます。

競合製品との重量比較

KOALA受圧板の法面設置状況

KOALA受圧板の法面設置状況

以  上

【お問合せ先】
(株)神戸製鋼所コミュニケーションセンター(東京) 電話 03-5739-6011
(株)神戸製鋼所コミュニケーションセンター(神戸) 電話 078-261-4041
神鋼建材工業(株)総括室 電話 06-6418-3797

神鋼建材工業(株)のホームページはこちら

 


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