米国プロテックコーティング社設備増強について
1997年3月27日 米国プロテックコーティング社(表面処理鋼板事業)設備増強について 神戸製鋼と米国最大の鉄鋼メーカーUSX社は、このほど北米を中心とした自動車用表面処理鋼板の需要 増大に対応すべく、イコールパートナーシップによる表面処理鋼板の合弁事業である「プロテックコーティ ング社(PRO-TEC Coating Company)」(1990年3月設立、オハイオ州リープシック)の隣接地に第2ライン として生産能力年産40万ショート・トン規模の溶融亜鉛めっき鋼板製造設備(CGL:Continuous Galvanizing Line) を増設することで合意に達しました。これによって、今後、米国自動車メーカーの‘99年モデル車向けをタ ーゲットに、1998年後半稼働開始を目指し、具体的な機械設備の発注を始め早期に建設に着手する予定です。 尚、本プロジェクトの投資額は約150億円程度となる見込みです。 第2ラインの溶融亜鉛めっき鋼板の原板については、既設ライン同様に、USX社ゲーリー製鉄所(インディアナ 州)及びモンバレー製鉄所(ペンシルバニア州)から冷延鋼板の供給を受けること、また、販売に関しては、神戸 製鋼およびUSX社がそれぞれ行なうこと等が予定されています。 現在、プロテックコーティング社は、年産60万ショート・トンの溶融亜鉛めっき鋼板を生産しており、米国ビッ グ3及び日系トランスプラント向けに納入しています。近年の自動車向け表面処理鋼板の需要拡大を背景に、 同社は1993年1月操業開始以降、順調に生産量を延ばしてきており、製品の品質面及び供給体制においても 需要家より高い評価を得ています。昨年は、単一のCGL工場としては世界最高の年間65万2千ショート・トンの 生産量を記録更新するなど、現在、フル稼働の状況にあります。 自動車向けを中心として米国の表面処理鋼板の需要は着実に増加してきており、今後も年率5~10%程度 の伸びが予測されています。一方、需給バランスをみると、現在、高品質な溶融亜鉛めっき鋼板について供給 が非常にタイトな状況にあり、神戸製鋼・USX社両社にとって、本プロジェクトの事業化メリットは大きい との判断を致しました。 神戸製鋼とUSX社は、1989年7月から米国オハイオ州ロレイン市において、高級線材・棒鋼およびパイプ を主力製品とする高炉一貫製鉄所である「USS/KOBE Steel Company」をイコールパートナーシップによる合弁 事業として運営しており、操業技術の改善・向上をはじめ、高付加価値化のために設備投資も着実に実施する など、設立当初より順調に稼働・運営しております。今後も、両社は、相互に協力しあいながら、強いパート ナーシップに基づき、米国内における鉄鋼事業について、積極的かつ着実な運営を目指していく考えです。 以 上
ホームへ
ひとつ上のページへ