エジプトANSDK社向け直接還元製鉄プラント受注について
1998年2月12日 エジプトANSDK社向け直接還元製鉄プラント受注について 当社はこのほど、株式会社トーメン殿と共同でエジプトのアレキサンドリア国営製 鉄社エルディケーラ製鉄所から、生産能力80万■/年の直接還元製鉄プラント(ミ ドレックス法)1基を受注しました。受注金額は約105百万ドル(約130億円) で、契約概要は以下の通りです。なお、同製鉄所向け直接還元製鉄プラントは、当社 が3基全てを連続受注したことになります。 <契約概要> 1.契約相手:Alexandria National Iron & Steel Co.,S.A.E.(ANSDK社) (アレキサンドリア国営製鉄社エルディケーラ製鉄所) 2.プラントサイト:エジプト アレキサンドリア市 3.受注範囲:・年産能力80万■の直接還元製鉄プラント(ミドレックス法)1基 ・ 付帯設備 ・ スーパー・バイザーの派遣 4.契約金額:約105百万ドル(約130億円) 5.納 期:プラント運転開始まで24ケ月(2年) ANSDK社は、エジプト国内に線材・棒鋼を供給することを目的に1982年に 設立された国営製鉄所であり、1986年の直接還元製鉄法(ミドレックス法)によ る一貫製鉄所完成以降、年産能力71万6千■(DR設備能力)の製鉄所として順調 に稼動を続けてきました。また1995年には、同国の旺盛な鉄鋼需要に対応して、 第2直接還元製鉄プラント(DRの年産能力80万■)を中心として、下工程まで含 めた生産能力増強工事を実施中です。これら直接還元製鉄プラントは2基とも当社が 受注しており、2基目については当初の生産開始時期を4ケ月以上前倒しして昨年9 月に試験生産を開始しました。また本年1月には性能保証テストを完了し、その後商 業生産を行っています。 さらにANSDK社は、建設向けを中心とした線材・棒鋼だけではなく、今後ます ます国内で拡大が予想される鋼板需要への対応を行い、かつ同社の地歩を確保するこ とを目的として、一貫の鋼板圧延設備の新設を計画してきました。電気炉による鋼板 の製造では清浄鉄源が必要であり、高品質スクラップの確保が難しい同地域では清浄 鉄源である還元鉄が不可欠となります。今回当社が受注した直接還元製鉄プラントは、 この様な要求に応えるものであり、完成すれば鋼板を生産するDRの一貫製鉄所とし ては世界で最新鋭・最大級のプラントとなります。今回のANSDK社の鋼板圧延設 備新設にあたっては、エジプト政府の要請を受け1996年より通産省・国際協力事 業団(JICA)が実施した企業化調査が大いに活用されました。 なお、今回の直接還元製鉄設備商談に際しては、ドイツ・ルルギ社との競争入札と なりましたが、ANSDK社より以下の点が高く評価され受注できたものと考えてい ます。 1.当社が海外調達を積極的に進め(海外調達比率75%)、コストダウンを図った。 2.当社はANSDK社向けに直接還元製鉄設備1号機(1986年稼動)を納入し、 稼動状況が非常に良好であること、さらに2号機については当初の予定を4ケ月 以上前倒しして稼動開始していること、等により当社の還元鉄プラント技術に対 する高い評価を得ている。 ご 参 考 <ANSDK社の概要> 1.名 称: Alexandria National Iron & Steel Co.,S.A.E. (アレキサンドリア国営製鉄社エルディケーラ製鉄所) 2.設立年月:1982年7月14日 3.所 在 地:エジプト アレキサンドリア市 4.代 表 者:I.S.Mohammadain(会長 兼 社長) 5.従業員数:約2,400名 6.資 本 金:増資完了後1,450百万エジプトポンド(約527億円) 7.出資構成:エジプト政府及び国営企業・・・・・・・・・・・・・・・ 65% 従業員持株会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14% 国際金融公社(IFC)・・・・・・・・・・・・・・・・ 5% 日本コンソーシアム(JC)・・・・・・・・・・・・ 10% (NKK 5%、当社 3%、トーメン 2%) その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6% 以 上
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