(株)神戸製鋼所とマイクロン・テクノロジー社の半導体に関する合弁事業展開について



                                                           1998年6月19日
                                                             (株)神戸製鋼所
                                                          テキサス・インスツルメンツ社
                                                          マイクロン・テクノロジー社
   
(株)神戸製鋼所とマイクロン・テクノロジー社の半導体に関する合弁事業展開について


(株)神戸製鋼所(以下 神鋼)は昨年後半以降、テキサス・インスツルメンツ社(以下 TI社)とと
もに、KTIセミコンダクター(株)(以下 KTI)の再建策について検討を重ねてまいりました。
この度、その解決策として、TI社より同社が保有するKTIのJVパートナーとし
ての地位をマイクロン・テクノロジー社(以下 マイクロン社)に譲渡し、新たに、マイクロン社
とともに、KTIの再建を図ることで基本合意致しました。今後残余の詳細項目につ
いて相互に検討し、正式契約を行う予定です。
これによりマイクロン社はKTIの株式の25%(TI社が保有していた全株式)
を取得することになります。また、KTIはマイクロン社のDRAMの製造を行う
ことになります。

KTIは1990年創業以来生産技術を蓄積し、世界最高水準の高い生産性を実現
してきましたが、 昨今のDRAMの世界的な供給過剰による急激かつ大幅な価格低下
等により、96年度以降業績の低迷を余儀なくされています。この状況を克服するた
め、神鋼は昨年後半からTI社とともにKTIの再建について、 様々な角度から検討
を重ねてきました。
一方、TI社はKTIの再建という観点も踏まえながら、同社半導体事業のリスト
ラクチャリングを検討する中で、メモリー事業について、同分野で世界的に急成長
を遂げているマイクロン社へ譲渡することを検討してきました。
この様な状況の中で、TI社が保有するKTIのJVパートナーとしての地位をマ
イクロン社に譲渡することで、この度基本合意致しました。

マイクロン社は、DRAM製品の世界最先端の設計技術・開発技術を有しており、
製品性能・コストとも業界トップレベルの地位を獲得しています。一方KTIは、最
先端レベルの設備と高い生産技術を有しており、マイクロン社においても、ハイレベ
ルの工場運営、生産技術、優秀な人材等を高く評価しています。
この様に、マイクロン社の世界最先端のDRAM技術とKTIの世界最高水準の生
産技術を組み合わせることにより、世界トップレベルの性能、品質、コスト競争力を持
ったDRAMを世界に供給できる体制を作り上げることができます。
この提携により、KTIはコスト競争力の高いDRAMを生産することで収益性が
大幅に改善するとともに、加えて契約条件の大幅な改善を図ることで、同社の経営の
飛躍的な安定化を図ることになります。その結果、1999年度に黒字化を果たし、
安定的に利益を確保できる見通しです。
また、マイクロン社にとってKTIの株式を取得することは、世界で最大の半導体
消費地である日本での生産拠点を確保でき、メモリー分野で世界トップの地位をさら
に確かなものにすることになります。


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