インドネシア向け苛性ソーダプラントの完成について


1998年6月25日


  当社、旭化成工業、その子会社である旭エンジニアリング及び住友商事がコンソー
シアムを組み、96年4月に約US$57百万(当時のレートで約60億円)で受注し
たインドネシア向け苛性ソーダプラントが完成し、このほど商業運転を開始しました。

  完成したプラントの概要は以下の通りです。
1. 契約相手:スルフィンド・アディウサハ社(P.T.SULFINDO ADIUSAHA)
2. 建設場所:西ジャワ・メラク地区(ジャカルタから西へ150■)
3. 内容:既存の水銀法プラントを旭化成のイオン交換膜プロセスへの転換のための
4. 苛性ソーダプラント用設備納入(年産10万トンから年産21万5千トンへ能力
 増強)
5. 引き渡し日:98年4月16日

  また、スルフィンド・アディウサハ社の概要は以下の通りです。
1. 設立:1987年11月25日
2. 資本金:1,050億ルピア(約US$1,500万)
3. 社長:Mr.J.Sukarman

  昨今のインドネシア情勢下で基礎化学品である苛性ソーダの国内需要は一時的に減
少していますが、同社ではマレーシアやオーストラリアなどへの輸出を拡大しており、
プラントは順調にフル稼動を続けています。

  苛性ソーダは現在、全世界で年間49百万トンが生産されていますが、イオン交換
膜法による生産は環境面から従来の水銀法に置き換わる方法として近年注目を集めて
おり、1997年は年間18百万トン(全体の37%)が生産されており、2000
年までに年率1.6%の需要の伸びが見込まれています。なお、旭化成工業はイオ
ン交換膜法による苛性ソーダプラントの約30%を占めるトップライセンサーであり、
年間の生産量は5.4百万トンを占めています。

  当社の化学プラントのエンジニアリングビジネスは歴史も古く、1958年にバン
グラディッシュ向け肥料プラントを受注して以来、40年に渡り、東南アジア・中近
東を中心に多くの実績があります。今回のプラントをインドネシアの経済混乱にも拘
わらず、2年間の契約納期通りに完成し、引き渡しが完了したことで、プラントの品
質力、エンジニアリング能力、信頼性がより一層評価されるものと確信しています。
当社では今後とも着実な受注活動を展開していく考えです。

                                                                        以上


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