米国子会社KPIにおける再生ウェハ工場の工事完了について


                                                1998年11月9日

          米国子会社における再生ウェハ工場の工事完了について
         ~北米最大の再生ウェハ工場として稼動を開始~

当社の米国子会社であるKobe Precision, Inc.(以下KPI)はこのほど、半導体製
造工程で使用されるテスト用シリコンウェハ再生工場の増強工事を完了しました。
KPIでは、96年初頭より再生ウェハを量産してきており、今回の増強工事によ
って、生産能力は8インチウェハ換算で9万枚/月体制を確立したことになります。
これによってKPIは北米最大の再生ウェハ工場となります。

半導体の製造工程では、製品となるシリコンウェハ以外に各工程のチェック用にテ
ストウェハを多量に使用しています。現在、半導体市場では需要の伸びが鈍化してい
ますが、1999年には回復基調に向かうとされており、今後も順調な伸長が期待さ
れています。

一度使用されたテストウェハは、再生メーカーにより表面の付着膜を除去し、研磨・
洗浄を経てユーザーに返却され、繰り返し再生されます。また、再生ウェハの採用率
を向上させること、つまり、1枚当たりの再生回数を増加させることによって半導体
製造工程での大幅なコストダウンが図れるため、高度な再生技術へのニーズがますま
す高まっています。

KPI(*1)はグラインドサブストレートの製造販売を行う会社として1987
年に設立し、その生産量は現在月産600万枚を数える北米のトップメーカーです。
一方、新規事業としてグラインドサブストレートで培った研磨技術を応用できるテス
トウェハの再生事業に着目し、独自プロセスの開発およびその採用による量産出荷を
行ってきました。

KPIが開発したプロセスでは、既存再生ウェハに比べて再生回数が多くなるため、
テキサスインスツルメンツやマイクロンテクノロジーなどの大手半導体メーカーを中
心に高い評価を得ています。今後需要の伸びに対応してさらに設備を増強することも
検討しており、高品質を武器に積極的な販売活動を展開していく考えです。

なお、KPIでは本日、グラインドサブストレートの生産10周年記念行事と今回
の再生ウェハ工場の完成披露を行い、総勢250名が出席します。


(ご参考)
Kobe Precision, Inc.の概要
1. 設立  :1987年11月(生産開始:1988年10月)
2. 資本金:2,000万ドル(当社100%出資)
3. 社長  :竹林 正佳
4. 所在地:カリフォルニア州ヘイワード市(シリコンバレー隣接地域)
5. 従業員数:450名

(語句説明)
*1)グラインドサブストレート
アルミの板材をドーナツ状に打ち抜いた磁気ディスクの原盤となるブランク材を砥石
磨き仕上げをしたもの。




                                                        以上


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