2016年2月2日
株式会社神戸製鋼所
当社は、昨年6月にタイMillcon Steel Public Company Limited(以下、Millcon)との間で、タイにおける線材の圧延及び販売を目的とした合弁会社の設立に関する基本合意書(MOU)を締結し、共同で検討を進めてきましたが、この度、両社で「Kobelco Millcon Steel Co.,LTD」(以下、KMS)を設立する事を決定しました。近日中に正式契約を締結し、今月内の会社設立を目指します。
当社は、Millconが一昨年に買収したThai Special Steel Industry Public Company Limited※1(以下、TSSI)の資産を保有するMillcon Special Steel Company Limited(以下、MSS)に対して MSSが新たに発行する株式を引受けることによって資本参加し、MSSの社名をKMSに改称します。
タイの自動車生産台数は、2015年実績の191万台に対して今後着実に拡大すると想定されており、また、インドネシアやマレーシアといったタイ以外のアセアン諸国においても、堅調な拡大が見込まれています。それに伴い、線材の需要についても拡大が見込まれており、そのような状況を踏まえ、当社はタイでの合弁事業による線材の製造拠点設立を決定したものです。
MSSは、2015年9月から既に商業生産を開始していますが、当社の資本参加によって特殊鋼線材の生産に向けた設備導入や準備作業を本格化させ、特殊鋼線材の製造を2017年5月から開始する予定です。
当社の線材事業は、これまでタイ、中国、米国やメキシコでの線材二次加工拠点の設立によって、拡大する海外需要に対応して参りましたが、線材圧延では唯一の海外製造拠点となるKMSの設立により、東南アジア地域における線材の現地供給体制が更に整うこととなります。当社は、線材から二次加工までのサプライチェーンを強化していく事で、高品質な製品のタイムリーな供給を行い、成長が見込まれる東南アジアの需要を捕捉していくことを目指して参ります。
※1 TSSI 1994年設立の線材単圧メーカーで、タイ南東部のラヨーン県に所在。経営不振により2007年から操業を停止していたが、2014年にMillconがその資産を買収した。
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