神鋼鋼線ステンレス(株)におけるJIS法違反に関する調査状況と当社グループの製品の品質に関する法令等の遵守状況についての一斉点検の結果について

2016年6月21日

株式会社神戸製鋼所
神鋼鋼線工業株式会社

6月9日に発表いたしました、神鋼鋼線工業(株)の子会社の神鋼鋼線ステンレス(株)でのJIS法違反につきまして、当社グループの製品の品質に関する法令等の遵守状況について一斉点検を行うとともに、JIS法違反の対象製品の用途の確認と、品質面、安全面の確認を進めております。

今回の違反を厳粛に受け止め、真摯に反省するとともに、お客様をはじめ関係者の皆様に多大なご迷惑をおかけしていることを改めて深くお詫び申し上げます。当社グループの品質保証体制を再構築し、信頼回復に向けて取り組んでまいります。

現在の進捗について以下の通りお知らせいたします。

1.調査委員会の設置

当社グループの製品について、品質に関する法令および各種の品質規格等が求める内容の遵守状況を確認するとともに、違反事象の発生原因の究明と再発防止策を立案することを目的として6月10日に調査委員会を設置いたしました。

2.一斉点検の結果

当社グループの全製品について、品質に関する法令および各種の品質規格等が求める内容の遵守状況に関し、一斉点検を行いました。具体的には、当社グループとして、(株)神戸製鋼所、子会社、持分法適用会社、更にそれらの子会社と持分法適用会社のすべてを対象とし、直近1年間(2015年6月~2016年5月)分について、各社の品質保証部門から書面回答を求めるとともに、(株)神戸製鋼所が現場確認をしました。

その結果、当社グループ各社が出荷した製品について、品質に関する国内法および公的認定・認証・規格に照らし新たな違反は確認されず、また、スペック外れ等の不適合品についても、廃却などの処理が適切に行われており、改ざん等の不正は新たには確認されませんでした。

3.JIS法違反の対象製品に関する確認状況

神鋼鋼線ステンレス(株)での検査記録のある9年2ヶ月間(2007年4月~2016年5月)におけるJIS法違反の対象製品55.5トンについては、ばねメーカー様等のご協力を頂きながら、品質上・安全上の問題がないか確認を進めております。しかしながら、ばねメーカー様への報告は終了しておりますが、最終製品メーカー様へはサプライチェーンをたどっていく必要があること等から、今しばらくの時間を要する見込みです。結果が判明次第、速やかにお知らせいたします。

  1. 対象製品55.5トンの用途は、家電・家庭用品等向け79%、給湯器等のガス設備向け12%、自動車向け5%であります。用途が不明なものは、前回8%でしたが、現時点では4%となっております。
    この4%は、問屋又はばねメーカー様からの出荷記録が残っていないケース、あるいは、ばねメーカー様が廃業しているケースになります。
  2. 対象製品55.5トンのうち、問屋からの出荷記録が残っていない0.6トンを除くと、ばねメーカー様は64社あり、そのうち廃業した2社を除く62社へ状況報告を終了しました。
  3. 62社のばねメーカー様からは、対象製品を使用しているばねの製品性能へは影響がないことを確認済みですが、引き続き、ばねメーカー様と最終製品メーカー様のご協力を仰ぎながら、最終用途での安全性を確認してまいります。

また、2007年3月以前については、調査委員会が現地で関係者(OB含む)へ聞き取り調査を行った結果、少なくとも2001年頃には改ざんが始まっていた可能性があることが判明いたしました。ただし、検査記録が残っていないため、事実関係は特定できておりません。

引き続き、対象製品に関する確認を行ってまいります。また、調査委員会において、違反事象に関する徹底的な原因究明と再発防止のための具体的なアクションプランの策定を7月末目途に行ってまいります。

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(注記)プレスリリースの内容は発表時のものです。販売がすでに終了している商品や、組織の変更など、最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。

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