新型タイヤ試験機「Librota-GS」の販売開始

世界最速のサイクルタイムと世界最高の繰り返し測定精度を達成

2016年11月24日

株式会社神戸製鋼所

当社は、このほど乗用車用タイヤの製造工程において最終品質確認をするタイヤ試験機(タイヤユニフォーミティマシン)において、世界最速のサイクルタイムとなる18秒/本※1と世界最高の繰り返し測定精度※2とを両立させた最新モデルであるLibrota-GS(リブロータGS)の販売を開始しました。
当社は、タイヤユニフォーミティマシンの分野においては世界シェア30%を占めるトップメーカーです。今回の新モデルを欧米を始め、世界中のタイヤメーカーへ拡販を進めることで、更なる市場シェア獲得を目指します。

タイヤ試験機は、主に乗用車やトラック・バス用タイヤの製造工程において、最終検査・品質確認を行う装置で、タイヤにかかる力の均一性や真円性などを確認します。
Librota-GSは、既に2013年より販売しているLibrotaの上級仕様版と位置付けています。Librotaはこれまでに中国・東南アジアを中心に約70台を納入するなど高い評価を頂いており、今回の新モデルでは従来のLibrotaでは20秒/本であったサイクルタイムが、装置を制御するコントロールシステムの新規開発や測定条件の最適化により、18秒/本まで短縮する事に成功しました。これにより、タイヤメーカーにおいては従来比10%程度の生産性向上が可能になると考えています。加えて、シートレーザジオメトリやショルダグラインダ※3といったタイヤの品質確認に必要なオプション装置も装着が可能で、多様なニーズにお応えする事が可能です。

世界のタイヤ生産量(ゴム重量)は着実に伸びており、今後も自動車を中心としたタイヤ生産量については2015年の1586万t(出展:日本自動車タイヤ協会)から、2020年には約1839万tまで増加すると当社では推定しています。それに伴い、自動車用タイヤに関連する製造設備の需要も拡大していくと想定しています。

当社は、1967年より乗用車用及びトラック・バス用タイヤのタイヤユニフォーミティマシンを製造・販売しています。特に、タイヤの製造工程において原料を練り合わせる装置である混練機においては世界の主要なタイヤメーカーに豊富な納入実績を有しており、世界シェアは40%を占めています。また、グローバル展開も進めており、製造・販売拠点として日本、米国、中国、インドの4拠点※4を有しています。
今後も、顧客ニーズに沿った新たな装置を提供し続けることで、更なる事業拡大を図って参ります。

  • ※1 サイクルタイム
    タイヤ1本を検査するために必要な時間の事。特に、乗用車用タイヤは全数検査をするので、サイクルタイムが短い程、生産性向上に寄与する。

  • ※2 繰り返し測定精度
    タイヤユニフォーミティマシンの測定精度は、例えばあるタイヤを10回繰り返して計測した時の結果数値のばらつき(=標準偏差σ)で表せられ、これを繰り返し測定精度と呼ぶ。この数値が低い(=ばらつきが少ない)程、装置精度が高いことを示す。今回のモデルでは、繰り返し測定精度1.69N以下(従来機:2.40N以下)を達成した。

  • ※3 シートレーザジオメトリ、ショルダグラインダ

シートレーザジオメトリ:
従来は、タイヤの真円性や凹凸を点レーザーで計測していたが、計測精度を向上させるためラインレーザー(256点の集まり)で計測することができる装置。
ショルダグラインダ:
自動車の振動・騒音低減につながるタイヤ特性を向上させるためにタイヤの両肩部を削る装置。
  • ※4 拠点一覧

拠点名 所在地 事業内容 設立年
高砂製作所 兵庫県 高砂市 タイヤ・ゴム機械の製造 1953
Kobelco Stewart Bolling,Inc. アメリカ オハイオ州 ハドソン タイヤ・ゴム機械の製造・販売 1986
益陽益神橡膠機械有限公司 中国 湖南省 益陽市 タイヤ・ゴム機械(加硫機)の製造・販売・サービス 1995
L&T Kobelco Machinery Pte. Ltd. インド タミル・ナードゥ州
カーンチプラム
タイヤ・ゴム機械の製造・販売 2010
神鋼産機系統工程(青島)
有限公司
中国 山東省 青島市 タイヤ・ゴム機械の販売・サービス 2015

(参考資料)

Librota-GS外観
Librota-GS外観


Librota-GSのロゴマーク

Librota-GSのロゴマーク

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(注記)プレスリリースの内容は発表時のものです。販売がすでに終了している商品や、組織の変更など、最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。

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