当社グループ会社における不適切行為について
(JISマーク表示製品での不適切な行為、自主点検で新たに確認した不適切な行為)
2017年10月20日
株式会社神戸製鋼所
このたびは、当社及び当社グループ会社における不適切行為に関しまして、お客様、お取引先様、株主様そのほか多数の皆様に多大なるご迷惑をお掛けしておりますこと、改めて深くお詫び申し上げます。
当社では、これまでに公表いたしましたアルミ・銅事業部門及び他の事業部門における不適切行為について、ほぼ全てのお客様への連絡を終え、お客様のご協力を頂きながら、全力をあげて不適合品を使用したお客様の製品への品質影響(安全性を含む)の確認を行っております。確認結果につきましては、今月末までにご報告したいと考えております。現在までに、製缶メーカー様や一部の輸送機メーカー様に安全性に問題がない、又は一部製品について問題がない旨の公表を頂いており、心より感謝申し上げます。
また、同種の不適切行為の有無については、当社及び国内外のグループで、顧客要求仕様と検査成績書、及び検査成績書と検査実績の現物の突合せによる自主点検を進めており、早期に完了させるべく確認を進めております。
このような中、2017年10月8日の公表案件に含まれております、株式会社コベルコマテリアル銅管(KMCT社)における不適切な行為について、JISの認証機関である一般財団法人日本品質保証機構(JQA)による審査を受けておりますこと、及びその状況についてご報告いたします。なお、グループ各社における不適切な行為についても認証機関による事実関係の調査を受けており、その状況も踏まえながら調査を進めております。
1.KMCT社秦野工場におけるJISマーク表示製品での不適切な行為
(2017年10月8日の公表案件に含まれる不適切な行為に係るJQAからの指摘)
不適切行為があった製品のうち、JISマークを表示しているものについて、昨日より、JQAによる審査を受けております。現時点でJQAの審査手続きは完了しておりませんが、KMCT社の秦野工場の品質マネジメントに問題があるとの指摘を受けており、JISマークの表示と出荷を自粛しております。当該製品については、JIS規格を満たしている引張強度や結晶粒度の検査証明書のデータの書換えを行っておりました。これは、検査結果をJIS規格よりも厳しい社内規格を満たすために書換えていたものです。
JISマーク表示製品についての不適切行為の内容
- 製品
- JIS H 3300 銅及び銅合金の継目無管
- 製造会社
- 株式会社コベルコ マテリアル銅管 (空調用銅管、建設・給水給湯用銅管等の製造販売子会社)
- 2016年9月~2017年8月の出荷数量
- 顧客数:4社/出荷重量:25t
- 不適切行為
- 顧客との間で取り交わした仕様書で定める検査データ(引張強度と結晶粒度)の書換行為
- 安全性
- 書換前の検査値はJIS規格を満たしており、安全性には問題ございません。
なお、昨日より継続しているJQAの審査において、本日、KMCTでの自主点検期間(2016年9月~2017年8月)より前の出荷製品について、JIS規格を満たしていないものがある旨の指摘を受けており、今後、その内容を確認いたします。
2.自主点検で新たに確認した不適切な行為
2017年10月13日のご報告以降、本日までの自主点検で、1件の新たな不適切な行為を確認しております。
不適合製品
- 製品
- 厚板加工品(鉄骨・橋梁・輸送機分野以外)
- 製造会社
- 神鋼鋼板加工株式会社(厚板の切断加工を専業とする子会社)
- 2015年11月~2017年9月の出荷数量
- 顧客数:1社/出荷重量:3,793t
- 不適切行為
- 顧客の要求する板厚測定の一部未実施、板厚測定データの捏造
- 安全性
- 厚板の原板の厚さは、原板の工場出荷の段階で保証されており、神鋼鋼板加工の加工工程では板厚は変わらないため、安全性の問題は生じていないと考えられます。
なお、本件による業績への影響は現時点で不明です。今後、影響の程度が判明した時点で公表を行う予定です。
これまでの公表について
- ①2017年10月8日:
- 当社が製造したアルミ・銅製品の一部に関する不適切な行為について
- ②2017年10月11日:
- 今回の不適切行為に関するご報告について(鉄粉及び検査会社事例)
- ③2017年10月13日:
- 当社及び当社グループ会社における不適切行為に関するご報告について
- ④2017年10月17日:
- 米国司法当局からの書類提出要求について
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