日本中央競馬会栗東トレーニング・センター内、バイオマスプラント向けに「スクリュー式発電機」と「バイナリー発電機」を納入

2020年1月16日

株式会社神戸製鋼所

当社は、日本中央競馬会栗東トレーニング・センター(滋賀県栗東市)内にあるバイオマスプラント向けに、スクリュー式発電機(製品名:MSEG)2台と、バイナリー発電機(製品名:マイクロバイナリー)※1を4台納入し、2019年11月から稼働を開始しました。

バイオマス発電とは、化石燃料を除いた動植物由来のエネルギー源を燃焼、もしくはガス化するなどして発電を行うものです。本プラントではトレーニング・センター内で発生する使用済み馬房敷料※2を燃料とし、最大620kW(310kW×2ライン)を発電します。発電した電力は、固定価格買取制度(FIT)※3を通じて売電されます。

本プラントの特長は、バイオマス発電としては小型ながら、大型並みの高効率な発電を実現している点です。一般的に、バイオマス発電は大型(1,000kW以上)になる程、発電効率は向上しますが、本プラントでは当社の世界最高水準の効率を備えた装置にて、2段階で無駄なく発電する事で、発電効率は大型と同等となる約12%を達成しています。

システムの詳細は以下の通りです。

システムフロー図

  • MSEG1台に対し、マイクロバイナリー2台のラインが計2つあります。

システムフロー図

  • バイオマスボイラ((株)協和エクシオ様にて納入)にて馬房敷料を燃焼させ、高圧蒸気を発生させます。
  • 発生した高圧蒸気をMSEGに投入し、タービンを回転させることで発電します。
  • 更に、残った低圧蒸気についてもマイクロバイナリーに投入し発電します。

当社は、CO2削減への取り組みを経営上の最重要課題と認識しており、今後も技術・製品・サービスの提供を通し、エネルギーの有効活用によるCO2排出削減に貢献して参ります。

  • ※1:「MSEG」と「マイクロバイナリー」の概要

    MSEG

    蒸気でタービンを回転させて発電する小型蒸気発電機です。当社の得意とするスクリュー式の技術を元に、世界最高水準の効率を達成しています。2008年には日本産業技術大賞内閣総理大臣賞を受賞しており、これまで200台以上を納入しています。

    マイクロバイナリー

    バイナリー発電とは、未利用エネルギーの中でも温度の低い温水や産業排熱などを熱源に、沸点の低い媒体を加熱・蒸発させて、その蒸気でタービンを回転させて発電するシステムです。MSEGの後工程に設置する事で、高効率な発電を実現できます。これまで40台以上を出荷しています。

    ※2:馬房敷料
    競走馬や家畜を飼育する際に、寝床に使用する藁やおが屑、もみ殻などです。

    ※3:固定価格買取制度(FIT)
    再生可能エネルギー普及を目的に、太陽光や風力などの再生可能エネルギーから作られた電気を、国で定めた価格で買い取るように電力会社に義務づけた制度です。

設置されたMSEGとマイクロバイナリー

設置されたMSEG

設置されたマイクロバイナリー

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