2021年度新入社員について

2021年4月1日

株式会社神戸製鋼所

本日、2021年度新入社員が入社しましたので、お知らせします。
当社は、ダイバーシティ推進への取組みの一環として、「新卒総合職のうち事務系30%・技術系10%、基幹職技能系のうち10%」で女性を採用するという目標を掲げています。今年度は、事務系5名(約33%)・技術系11名(約16%)、基幹職技能系19名(約9%)を採用しました。
尚、新型コロナウイルス感染症防止の観点から、神戸本社での入社式は中止とし、新入社員に向けた社長メッセージにつきましては、ネット配信形式にて行いました。

新入社員入社実績

(単位:人)

2019年度 2020年度 2021年度
総合職 事務系 49(7) 49(3) 15(1)
技術系 63 102 69
小計 112 151 84
基幹職 255 238 209
合計 367 389 293

※()内はラグビー部採用人数(内数)

2021年度新入社員向けメッセージ

皆さん、入社おめでとうございます。皆さんの入社にあたり、会社を代表してお祝いの言葉を差し上げたいと思います。

本日、神戸製鋼は、293名の無限の可能性を持った皆さんを新しい仲間として迎え入れることになりました。心より歓迎します。新たなスタートを迎え、皆さんの胸には新生活に対する不安や期待など、さまざまな気持ちが入り混じっているものと思います。40年前になりますが、わたし自身の入社時を振り返ってみても、新たな土地で新たな生活を始めるにあたり、とても不安ではありましたが、同時に、学生から社会人となる自覚が湧いてきたことを思い出します。

さて、この1年はコロナ禍に明け暮れた1年でした。皆さんも学生生活最後の年を戸惑いながら過ごしたのではないでしょうか。日本でもワクチンの接種が始まり、収束へ向けての期待が高まっていますが、以前のような日常に戻るにはまだまだ時間がかかるものと覚悟する必要があります。当社グループにとっても大変厳しい1年でした。足下では、自動車産業向けを中心に需要回復基調にあり、上期の大幅な赤字から、下期は黒字となる見通しですが、油断は禁物です。
コロナ禍を契機として、今後は働き方などのさまざまな変化が求められていくと同時に、従来から抱えていた課題が顕在化したと言えます。特に、サステナビリティが、社会にとって、また企業にとっても、今後を考える上でのキーワードです。例えば、地球環境や気候変動に対する社会の関心が急速に高まって来ており、企業の果たすべき役割が急速に多様化し、何事も地球規模で考えなければならない時代になってきています。
このように、世の中が大きく変わろうとしている時に、それを危機と捉えるか、或いはチャンスと捉えるかが重要です。わたしは、ここに新たなビジネスチャンスがあると考えています。当社グループは、素材系事業、機械系事業、そして電力事業と、多様な事業を展開する世界でも稀有な企業体です。多様な事業を有するということは、多様な技術・人材・マーケットを有しているということであり、それらを掛け合わせた総合力を発揮することで、グリーン社会の実現など、社会課題の解決に貢献し、新たな価値を生み出す可能性が大いにあると信じています。

さて、当社の歴史について少し触れますと、当社は1905年に鈴木商店の製鋼部門として創業して以来、100年以上に亘り、数々の困難に見舞われながらも、事業を発展させ、社会への貢献を続けてきました。そして、次の100年も持続的に発展し、「誇り・自信・愛着・希望」を実感できる企業になることを目指し、2017年から「Next100プロジェクト」活動を展開しています。この活動を展開する中で、昨年新たにグループ企業理念を制定しました。その中で、KOBELCOが実現したい未来として、「安全・安心で豊かな暮らしの中で、今と未来の人々が夢や希望を叶えられる世界」と定め、また、KOBELCOの使命・存在意義として、
「個性と技術を活かし合い、社会課題の解決に挑みつづける」と定めました。これらは当社グループが目指すべき方向性を示し、判断の拠りどころとなるものです。

また、企業理念の中では、実現したい未来の達成や使命・存在意義を果たすための社員一人ひとりの行動の指針として、「KOBELCOの3つの約束・6つの誓い」を定めています。本日は、これから皆さんが業務に取り組む上で意識して欲しい約束事として、「KOBELCOの3つの約束」を紹介します。
1つ目は「信頼される技術、製品、サービスを提供する」という約束です。
企業は信頼が全てであることを、わたしたちは身をもって痛感しました。社会やお客様からの信頼を得てはじめて企業存続への道が開かれます。信頼は、単に時間の経過と共に回復したり、醸成されたりするものではありません。信頼を得るために自身が為すべきことは何かを常に自問自答し、それを実践へと移すことが重要です。
2つ目は、「社員一人ひとりを活かし、グループの和を尊ぶ(たっとぶ)」という約束です。多様な価値観や働き方を尊重し、個性を生かし、チームワークを大切にするという当社に根付いている風土をこれからも大切にしていきます。
3つ目は、「たゆまぬ変革により、新たな価値を創造する」という約束です。
デジタルトランスフォーメーションなどの技術革新や持続可能社会の実現に向けた取り組みが活発化するなど、当社を取り巻く事業環境は急速に変化しています。この変化に対応するには、皆さんの若い力が必要です。フレッシュな感性と柔軟な思考で、時代の変化を読み、感じたことを発信し、それぞれの分野で変革を起こしてくれることを期待しています。
本日から当社の一員となられた皆さんは、このグループ企業理念をしっかりと理解し、行動して下さい。これらを胸に刻み込み、次の100年の歴史を創り上げる、という自負を持って、仕事に取り組んでもらいたいと思います。

最後に、自分の経験も踏まえ、わたしから2つの言葉を贈りたいと思います。
1つ目は、「目線は高く、但し現実には謙虚であれ」です。わたしが若手社員の頃に当時の上司から言われた言葉です。これから皆さんが各職場で働き始めると、日々の業務に追われ、仕事が面白くないと感じることが出てくるかもしれません。そんな時、自分の目標や理想を高く持っていると、何のためにその仕事をしているのか、何に向かって努力しているのかを思い出し、自ずと行動が変わります。そして、業務に対する見方が変わります。但し、理想を追い求めるだけではダメです。地に足をつけ、しっかりと現実を見ることも重要になります。
2つ目は、「仕事はコミュニケーションの積み重ねである」です。これはわたしが社長メッセージや社員との対話会などを通じて言い続けていることです。どんな仕事でも1人で完結できるものはありません。言い方を変えれば、コミュニケーション無くして仕事は成り立ちません。周囲とのコミュニケーションの質を上げ、コミュニケーションの量を増やすことが、仕事の効率を高め、相互理解を促進し、より良い成果を上げることに繋がります。例えば、分からないことが出てきた時、自分なりの考えを持ちつつも、上司や同期に相談してみると、異なる視点からの気づきが得られる場合もあるでしょう。こうしたコミュニケーションの積み重ねが、好循環を生み出し、当社グループの組織や風土の礎を成していくものと信じています。

先にも述べました通り、当社グループは、「素材系事業・機械系事業・電力事業」と、多岐に亘る事業をグローバルに展開しており、世界中の産業や市民生活に欠かすことのできない様々な技術・製品・サービスを提供しています。これから皆さんは、その広いフィールドの中で、それぞれの役割を担い、活躍して貰う訳ですが、世界中のどこの職場においても、どんなシチュエーションにおいても、時々この2つの言葉を思い出してみて下さい。きっと役に立つと思います。そして、有意義な経験を積み重ねて、一回りも二回りも大きな人間に成長して下さい。皆さんが持てる力を存分に発揮し、生き生きと活躍できるように「職場環境を整え」「働きやすい職場風土を醸成する努力」をわたしは怠りません。是非、皆さんの中に充満するエネルギーやアイデアを目いっぱい発揮して下さい。そして一緒にKOBELCOグループを盛り立てていきましょう。皆さんの入社を心から祝福し、わたしからの歓迎の挨拶に代えさせて戴きます。

(注記)プレスリリースの内容は発表時のものです。販売がすでに終了している商品や、組織の変更など、最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。

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