2021年6月17日
株式会社神戸製鋼所
株式会社神戸製鋼所(以下「神戸製鋼所」といい、神戸製鋼所を含むグループ会社を総称して「KOBELCOグループ」といいます。)と三浦工業株式会社(以下「三浦工業」といい、三浦工業を含むグループ会社を総称して「ミウラグループ」といいます。)は、2021年3月5日付「三浦工業株式会社によるコベルコ・コンプレッサ株式会社の株式取得(合弁会社化)を伴う株式会社神戸製鋼所と三浦工業株式会社による資本業務提携に関する基本合意書締結のお知らせ」においてお知らせいたしましたとおり、三浦工業によるコベルコ・コンプレッサ株式会社(以下「コベルコ・コンプレッサ」といいます。)の株式取得を伴う汎用圧縮機(注)事業に関する資本業務提携(以下「本資本業務提携」といいます。)に向けて具体的検討を進めることにつき合意し、協議を重ねてまいりましたが、この度、本資本業務提携を実施することについて合意に達し、それぞれ本日付の取締役会決議に基づき、両社の間で、三浦工業によるコベルコ・コンプレッサに対する出資及び神戸製鋼所による三浦工業に対する出資に係る出資契約及びコベルコ・コンプレッサに関する株主間契約(以下当該出資契約と株主間契約を併せて「最終契約」といいます。)を締結いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
(注)汎用圧縮機とは、プラント等に使用される大型のプロセスガス圧縮機を除く、機械製品の製造工場や空圧工具等で使用される中小型の空気圧縮機を中心とした圧縮機をいいます。
神戸製鋼所及び神戸製鋼所の完全子会社であるコベルコ・コンプレッサが行っている汎用圧縮機事業は、日本国内及びアジア地域において高いシェアを有しており、あらゆる産業へ高品質な圧縮空気を安定供給してまいりました。
三浦工業は、日本国内において省エネ、環境負荷低減に配慮したボイラを業界に先駆けて提案することでお客様から高い評価を受けており、特に産業用貫流ボイラ市場では高いシェアを有しています。
神戸製鋼所と三浦工業は、2008年より蒸気を動力源にして圧縮空気を作り出す蒸気駆動式圧縮機の共同開発を行い、その後、蒸気発電機及び排熱回収圧縮機といった製品を展開しております。特に、空気圧縮機の排熱をボイラへ活用することで、ボイラ稼働に必要な消費エネルギーを大幅に削減することが可能となっております。
神戸製鋼所と三浦工業は、蒸気と空気の分野で培った技術を組み合わせたユーティリティ機器を供給することにより、お客様の更なる省エネルギー化及びこれに伴うCO2削減を実現することができます。具体例として、代表的な機種において、ランニングコスト:36%削減及びCO2:36%削減が可能です。そして互いの販売・メンテナンス網を活かしたワンストップサービスの実現に向け取り組んでまいります。
これまで、神戸製鋼所と三浦工業は資本関係を持たない形での業務提携を行ってまいりましたが、空気と蒸気という同じユーティリティを扱う両社が「2.資本業務提携の内容」に記載の提携を通じて、互いのリソースを更に有効に活用することで、上記シナジーを発揮し、両社の競争力強化を推進することができると考えるに至りました。そこで、神戸製鋼所及び三浦工業は、本資本業務提携に向けて具体的検討を進めることにつき合意し、協議を重ねてまいりましたが、この度、本資本業務提携を実施することについて合意に達し、本日、最終契約を締結することをそれぞれ決定いたしました。
神戸製鋼所及び三浦工業は、本資本業務提携が実現することは、コベルコ・コンプレッサが今後アジアを代表する汎用圧縮機メーカーとして更に成長していくための端緒となるものと考えております。
KOBELCOグループは、多様な事業を営む企業としての特徴を活かし、日本国内だけでなく中国や東南アジアを中心とする海外においても、お客様のニーズに合わせた、CO2の排出を抑えた、効率的なユーティリティの提供を行ってまいります。これらの技術を通じて、日本政府が宣言した2050年カーボンニュートラルに向けたグリーン社会へ貢献することがKOBELCOグループの使命です。これまでもこれからも、KOBELCOグループは、「安全・安心で豊かな暮らしの中で、今と未来の人々が夢や希望を叶えられる世界」を実現するために「個性と技術を活かし合い、社会課題の解決に挑みつづけ」ます。
また、ミウラグループは、蒸気ボイラを核として熱、水処理及び環境科学の分野で事業を展開し、未利用熱の有効利用を含めた熱や水の有効利用を通して工場全体のエネルギーシステムを効率化する提案や商品の提供を行ってまいりました。今後も温室効果ガス排出量の削減や省エネルギーなどの世界的課題に対して、環境負荷低減につながる革新的な商品やシステムを創り出してまいります。ミウラグループは、日本国内だけではなく世界のお客様のベストパートナーを目指して、「熱・水・環境の分野で、環境に優しい社会、きれいで快適な生活の創造に貢献します。」という企業理念実現のために、これからも取り組んでまいります。
現在、神戸製鋼所において汎用圧縮機の開発・製造及び海外での販売並びにアフターサービスを、コベルコ・コンプレッサにおいて汎用圧縮機の国内での販売及びアフターサービスをそれぞれ行っておりますが、この度、神戸製鋼所において行っている汎用圧縮機の開発・製造及び海外での販売並びにアフターサービス事業を、コベルコ・コンプレッサに対して、吸収分割(以下「本吸収分割」といいます。)等の方法により集約いたします(本吸収分割の概要については、神戸製鋼所が2021年5月17日付で公表した「会社分割(簡易吸収分割)による当社完全子会社への汎用圧縮機事業の承継に関する追加情報のお知らせ」をご参照ください。)。
その上で、三浦工業がコベルコ・コンプレッサの株式の49%を、三浦工業がコベルコ・コンプレッサの第三者割当増資を引き受ける方法により取得し(以下「本株式取得」といいます。)、コベルコ・コンプレッサを神戸製鋼所及び三浦工業の合弁会社とします。
なお、三浦工業によるコベルコ・コンプレッサに対する出資額は約137億円であり、そのうち約17億円は、三浦工業が実施する神戸製鋼所を処分先とする第三者割当による自己株式処分を神戸製鋼所が引き受けることにより三浦工業に払い込まれる資金を充当いたします(三浦工業による神戸製鋼所に対する第三者割当の概要については、三浦工業が本日公表した「第三者割当による自己株式の処分に関するお知らせ」をご参照ください。)。
上記のように汎用圧縮機事業を集約したコベルコ・コンプレッサを合弁会社とすることを通じ、神戸製鋼所及び三浦工業との間で、汎用圧縮機事業を中心とした施策を実行し、「1.資本業務提携の理由」に記載の各シナジーの実現を目指すことを企図しております。
(1)名称 | コベルコ・コンプレッサ株式会社 |
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(2)所在地 | 東京都品川区大崎1丁目6番4号(新大崎勧業ビルディング16F) |
(3)代表者の役職・氏名 | 代表取締役社長 岩本 浩樹 |
(4)事業内容 | 圧縮機の本体・部品及び周辺機器の販売、サービス |
(5)資本金(2021年6月17日現在) | 450百万円 |
(6)設立年月日 | 1997年7月1日 |
(7)決算期 | 3月31日 |
(8)純資産額(2021年3月31日現在) | 2,540百万円 |
(9)総資産額(2021年3月31日現在) | 11,762百万円 |
(10)出資比率 | (2021年6月17日現在) 神戸製鋼所:100% (合弁会社化完了後予定) 神戸製鋼所:51% 三浦工業 :49% |
(1)名称 | 株式会社神戸製鋼所 | ||||
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(2)所在地 | 神戸市中央区脇浜海岸通2丁目2番4号 | ||||
(3)代表者の役職・氏名 | 代表取締役社長 山口 貢 | ||||
(4)事業内容 |
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(5)資本金 | 250,930百万円 | ||||
(6)設立年月日 | 1911年6月28日 | ||||
(7)大株主及び持株比率 (2021年3月31日現在) |
日本マスタートラスト信託銀行(株)(信託口) | 7.75% | |||
(株)日本カストディ銀行(信託口) | 4.18% | ||||
日本製鉄(株) | 2.95% | ||||
日本生命保険(相) | 2.78% | ||||
(株)日本カストディ銀行(信託口5) | 1.52% | ||||
(株)日本カストディ銀行(信託口9) | 1.37% | ||||
(株)日本カストディ銀行(信託口6) | 1.35% | ||||
DFA INTL SMALL CAP VALUE PORTFOLIO | 1.21% | ||||
(株)シマブンコーポレーション | 1.21% | ||||
(株)日本カストディ銀行(信託口1) | 1.21% | ||||
(8)三浦工業との関係 | 資本関係 | 該当事項はございません。 | |||
人的関係 | 該当事項はございません。 | ||||
取引関係 | 空気圧縮機・冷凍機・ヒートポンプの本体及び周辺機器の販売。 ボイラ本体及び周辺機器の購買。 |
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関係当事者への該当状況 | 該当事項はございません。 | ||||
(9)最近3年間の連結経営成績及び連結財務状況(日本基準) | |||||
決算期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 | ||
純資産 | 803,312百万円 | 716,369百万円 | 769,375百万円 | ||
総資産 | 2,384,973百万円 | 2,411,191百万円 | 2,582,873百万円 | ||
一株当たり連結純資産 | 2,041.29円 | 1,811.10円 | 1,958.57円 | ||
連結売上高 | 1,971,869百万円 | 1,869,835百万円 | 1,705,566百万円 | ||
連結営業利益 | 48,282百万円 | 9,863百万円 | 30,398百万円 | ||
連結経常利益 | 34,629百万円 | △8,079百万円 | 16,188百万円 | ||
親会社株主に帰属する当期純利益 | 35,940百万円 | △68,008百万円 | 23,234百万円 | ||
一株当たり当期純利益 | 99.20円 | △187.55円 | 64.05円 | ||
一株当たり配当金 | 20.00円 | -円 | 10.00円 |
(1)名称 | 三浦工業株式会社 | ||||
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(2)所在地 | 愛媛県松山市堀江町7番地 | ||||
(3)代表者の役職・氏名 | 代表取締役 社長執行役員 CEO 宮内 大介 | ||||
(4)事業内容 | 小型貫流ボイラ・舶用補助ボイラ・排ガス(廃熱)ボイラ・水処理機器・食品機器・滅菌器・薬品等の製造販売、メンテナンス、環境計量証明業等 | ||||
(5)資本金 | 9,544百万円 | ||||
(6)設立年月日 | 1959年5月1日 | ||||
(7)大株主及び持株比率 (2021年3月31日現在) |
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 10.64% | |||
株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 5.27% | ||||
株式会社日本カストディ銀行(信託口9) | 5.21% | ||||
株式会社伊予銀行 | 4.73% | ||||
株式会社愛媛銀行 | 4.27% | ||||
ミウラグループ従業員持株会 | 3.02% | ||||
愛媛県 | 2.66% | ||||
公益財団法人三浦教育振興財団 | 2.66% | ||||
いよぎんリース株式会社 | 2.58% | ||||
野村信託銀行株式会社(投信口) | 2.06% | ||||
(8)神戸製鋼所との関係 | 資本関係 | 該当事項はございません。 | |||
人的関係 | 該当事項はございません。 | ||||
取引関係 | ボイラ及び周辺機器の販売とメンテナンス。 空気圧縮機・冷凍機・ヒートポンプの本体及び周辺機器の購買。 |
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関係当事者への該当状況 | 該当事項はございません。 | ||||
(9)最近3年間の連結経営成績及び連結財務状況(国際会計基準) | |||||
決算期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 | ||
総資産 | 174,161百万円 | 187,241百万円 | 196,342百万円 | ||
資本合計 | 125,298百万円 | 133,305百万円 | 145,498百万円 | ||
一株当たり親会社所有者帰属持分 | 1,112.71円 | 1,182.58円 | 1,290.15円 | ||
売上収益 | 138,880百万円 | 143,645百万円 | 134,732百万円 | ||
営業利益 | 16,682百万円 | 18,540百万円 | 17,858百万円 | ||
当期利益 | 12,330百万円 | 13,745百万円 | 12,711百万円 | ||
親会社の所有者に帰属する当期利益 | 12,280百万円 | 13,746百万円 | 12,695百万円 | ||
基本的一株当たり当期利益 | 109.10円 | 122.01円 | 112.62円 | ||
一株当たり配当金 | 33.00円 | 37.00円 | 35.00円 |
基本合意書締結日 | 2021年3月5日 |
最終契約締結日 | 2021年6月17日 |
本吸収分割効力発生日 | 2021年7月1日(予定) |
本株式取得 | 2021年10月1日(予定) |
本資本業務提携の開始 | 2021年10月1日(予定) |
(注)上記日程は、本資本業務提携に係る国内外の競争法当局によるクリアランスその他の法令上必要となる関係当局の許認可等の内容により変更される可能性があります。変更すべき事象が生じた場合は速やかにお知らせいたします。
本資本業務提携等の進捗に応じ、今後の神戸製鋼所及び三浦工業のそれぞれの業績に与える影響等について開示すべき事項が発生した場合は、速やかにお知らせいたします。
(注記)プレスリリースの内容は発表時のものです。販売がすでに終了している商品や、組織の変更など、最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。