「第63回 田宮賞」の表彰について

2022年4月25日

株式会社神戸製鋼所

当社は、「第63回 田宮賞」の受賞案件を下記の通り選定し、4月13日(水)に神戸本社で授賞式を執り行いました。

「田宮賞」は、当社の第5代社長 田宮嘉右衛門(※1)の遺徳と事蹟を永く記念するため、当社およびグループ各社などの中から会社の業績や社会に大きく貢献した技術・製品について、1960年以来表彰してきており、今年で63回目を迎えました。

※1 田宮嘉右衛門(明治8年生~昭和34年没)について
神戸製鋼の生みの親にあたる合名会社鈴木商店に入社し、同社が1905年に小林製鋼所を買収し「神戸製鋼所」に改めた際に、支配人に就任した。その後、1911年に(株)神戸製鋼所が発足した時、常務取締役に就任し、1934年から1945年まで第五代目の社長を務めた当社育ての親である。

1.金賞:
(株)神戸製鋼所 素形材事業部門
 テーマ:
水素燃料電池車向けセパレータ用NCチタン(※2)の開発と量産化
(株)神戸製鋼所 素形材事業部門では、燃料電池の重要部品であるセパレータ(※3)向けに高い導電性と耐食性を両立し、プレス成形にも耐えるNC チタンの開発に成功した。トヨタ自動車(株)との共同開発を経て燃料電池車「2代目MIRAI 2020」への採用が決定し、独自の連続表面処理設備を立上げて量産を開始した。表面処理済みのコイルの提供により、トヨタ自動車㈱での生産性向上などを実現するとともに、燃料電池車の機能向上にも大きく貢献した。

※2 NCチタンとは、当社が開発した「Nano-Carbon composite coatチタン」の略称であり、燃料電池セパレータに求められる耐食性、表面導電性、成形性等の性能を兼ね備えた表面処理チタン圧延材である。

※3 セパレータとは、燃料電池内で燃料となる水素や酸素等を流す流路(=細かな溝)を構成するとともに、発生した電気を流す役割を担う板状の部品である。

2.銀賞:
コベルコ・コンプレッサ(株)
 テーマ:
汎用空気圧縮機 世界戦略商品~エメロードALEⅣ型・コベライアンⅣ型~の拡販
コベルコ・コンプレッサ(株)では、オイルフリースクリュ圧縮機と油冷式スクリュ圧縮機を播磨工場と神鋼圧縮機製造(上海)有限公司(※4)の2工場で各市場に特化した製品ラインアップで生産をしていた。空気圧縮機の省エネルギー化が世界的に高まる中、オイルフリー及び油冷式スクリュ圧縮機のグローバルモデルを開発して上市した。本モデルでは、高性能、耐環境性、静音性を徹底的に追求し、お客様の省エネルギーに貢献できる製品となった。

※4 神鋼圧縮機製造(上海)有限公司(汎用圧縮機の製造・販売子会社)

3.銅賞:
シンフォニアテクノロジー(株)
 テーマ:
社会の安全を支える無励磁作動ブレーキへの集中による事業拡大の取組み
シンフォニアテクノロジー(株)では、従来、電磁クラッチ・ブレーキ事業を展開してきた一方、2000年頃より駆動制御の主流がサーボモータへ変遷する中で産業用ロボットに着目し無励磁作動ブレーキの強化に取り組んできた。製品バリエーション展開及び自動化による生産キャパシティー拡大で競争力強化を図るとともに、BCP対応、グループの多様な製品群を活用した新たな製品提案などに取り組むことで、国内大手サーボモータメーカー向けを中心に、無励磁作動ブレーキで大幅なシェア向上を達成した。

こうした表彰案件は、当社がグループ企業理念に掲げる「安全・安心で豊かな暮らしの中で、今と未来の人々が夢や希望を叶えられる世界。」の実現に貢献していくものと考えております。KOBELCOグループは、今後もグループ企業理念に基づくサステナビリティ経営を推進してまいります。

第63回田宮賞授賞式 金賞

第63回田宮賞授賞式 金賞

山口社長 祝辞

山口社長 祝辞

(注記)プレスリリースの内容は発表時のものです。販売がすでに終了している商品や、組織の変更など、最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。

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