2025年3月19日
株式会社神戸製鋼所
当社が提供する低CO2高炉鋼材 “Kobenable® Steel”が、新たにヤマトスチール株式会社(本社:兵庫県姫路市、代表取締役社長:山内 靖彦、以下、「ヤマトスチール」)の自社保有船(499G/T※1型貨物船、松浦造船所建造)に採用されました。本船はヤマトスチール初の自社保有船として、鋼材及びスクラップの運搬を行う予定です。なお、造船分野での “Kobenable® Steel”の採用は4件目となります。
ヤマトスチールは環境保全への取組みを会社経営の最重要課題の一つとして位置付けています。この度、従来よりもCO2の排出量が少ない鋼材で船舶を製造出来ることをご評価頂き、Kobenable® Steelの採用に至りました。今回採用されたのは鋼材製造における CO2排出量をマスバランス方式※2により100%削減した“Kobenable® Premier”です。
“Kobenable® Steel”は、当社独自の高炉向け CO2低減ソリューション※3を活用し、当社の加古川製鉄所および神戸線条工場で製造している全ての厚板、薄板、線条製品を対象としています。また、従来と同等の品質を維持できることから、当社が強みとする特殊鋼線材、超ハイテン等の高品質が要求される高炉材についてもお客様に引き続き安心してご使用いただけます。
KOBELCOグループは今中期経営計画(2024~2026年度)において、「魅力ある企業への変革」を取り組むべき目標に掲げており、これを実現するための変革「KOBELCO-X※4」を推進しています。本件は以下のGXの一例です。
また、KOBELCOグループは、今中期経営計画(2024~2026年度)の最重要課題の一つに「カーボンニュートラル(CN)への挑戦)を掲げており、本件もこれに資するものと考えております。今後もKOBELCOならではの技術・製品・サービスのかけ算を通じて、すべてのステークホルダーの皆さまにとって“魅力ある企業”へと変革をすすめ、「安全・安心で豊かな暮らしの中で、今と未来の人々が夢や希望を叶えられる世界。」の実現を目指してまいります。
※1 G/T
「G/T」は船舶の総トン数(Gross Tonnage)を指し、船の大きさを示す指標です。この指標は、船の内部容積を基に計算されます。
※2 マスバランス方式
一般社団法人日本鉄鋼連盟「グリーンスチールに関するガイドライン」に準じ、鉄鋼メーカーでのCO2排出削減量を証書化し、一部の鉄鋼製品に割り当ててCO2排出原単位の低い鉄鋼製品とみなす方法。
※3 神戸製鋼独自の高炉向けCO2低減ソリューション
エンジニアリング事業のミドレックス技術(天然ガスを使った還元鉄製鉄法であり、世界の約80%(還元鉄全体では約60%)を占めるリーディングプロセス。製鉄工程でのCO2排出量を20~40%抑制できることなどが特長。)を用いて製造したHBI(熱間成形還元鉄)を加古川製鉄所の高炉に多量に装入することで、高炉からのCO2排出量を大幅に削減できる技術。
※4 KOBELCOグループが魅力ある企業へと変革していくために取り組むべき変革を総称して「KOBELCO-X」と名付け、具体的な7つのXを設定しています。
商品名 | トン当たりCO2排出量の削減率(18年度実績比) |
---|---|
Kobenable® Premier | 100% |
Kobenable® Half | 50% |
(注記)プレスリリースの内容は発表時のものです。販売がすでに終了している商品や、組織の変更など、最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。