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プレスリリース

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2006年度入社式 社長祝辞

2006年4月3日

株式会社神戸製鋼所

皆さん、入社おめでとう。社長の犬伏です。会社を代表して、皆さんを心より歓迎しご挨拶申し上げます。

本日、全社で380名を超える新しい仲間が加わりました。これだけ大勢の新入社員を迎えることは久し振りであり、心強い限りです。
また今年は例年にも増して、女性の入社が多いと聞いています。当社では第一線で活躍している女性社員が年々増えてきています。会社としては、女性にとって、より働き易い職場づくりを進め、バックアップしていくつもりです。

さて、当社の状況については概ね皆さんもご存知かと思いますが、日本経済が順調に回復する中、3月末に締まった2005年度は、鉄鋼、アルミ等の素材を始めとして、各部門が需要環境に恵まれました。その結果、連結ベースの経常利益は、過去最高の1700億円程度に達する見込みです。これを受け、株主の皆様への配当も昨年の倍となる一株当たり6円を予定しています。

しかし、ただ時代の流れに乗っただけで、これらの成果を得た訳ではありません。ここに至るまでには、神戸製鋼グループを挙げての奮闘努力があったことを、皆さんには是非、判って頂きたいと思います。例えば、安定的な生産やコストダウンに向けた製造現場の活動、新しい技術や製品を生み出す研究開発、お客さまとの真剣な対話など、全社員の心血を注いだ取り組みがあったからこそ現在があるのです。
そして、株主や取引先を始めとする、当社に縁のある全ての方々のご支援やご協力の存在も忘れてはなりません。皆さんには、社外の方々に対する感謝の念を常に持ち、日々を送って頂きたいと思います。

当社は事業運営の基本となる、三ヶ年の経営計画を今月中旬に発表する予定です。その内容については皆さんにも、これから理解をして頂くことになりますが、メーカーとして「ものづくり」の精神に拘り、飽くなき探究心を持って、時代のニーズにマッチした特長ある製品・技術・サービスを継続的に創り出していくことに変わりありません。今後も、グループを挙げてこの姿勢を貫き、誠実にお客さまの要請に応え、社会から高く評価されることを目指してまいります。

さて、本日、新しく仲間に加わった皆さんが、一日も早く職場において活躍されることを全社員が待ち望んでいます。「企業は人なり」と云います。会社が発展していくためには、社員一人一人が、充分に力を持っていなくてはなりません。そこで、先輩の一人として、会社勤めをする上で心掛けて欲しいことを三つ申し上げます。

第一点は、周りの人と目的意識を共有し、協力しながら仕事を進めていく心構えを持つと云うことです。

先日、当社のラグビー部「コベルコ スティーラーズ」が今シーズンの練習を始めるに当たり、監督の増保君が選手に次のような話をしたそうです。「チームとして持つべき共通認識を全員が理解しよう。揺らぎない強い意思を持ち続け完遂していこう」。

仕事を進める際にも全く同じことが当てはまります。個々の能力だけでは到達し得ないレベルの仕事を成し遂げるためには、チームのメンバーが目的意識を共有し、力を結集して、強い信念を持ち、事に当たることが大切です。そして成功の喜びも失敗の悔しさも分かち合い、新たな飛躍へのバネとする。これこそが、まさに会社と云う組織の中で働く最大の喜びだと思います。

第二点は、しっかりとした自分の意見を持ち、それを周囲に発信するとともに、人の意見にも耳を傾けることです。

意見の裏付けとなるのは日々の勉強です。勉強することによって、根拠の伴った発言を積極的にして頂きたいと思います。同時に、周囲の意見にも耳を傾け、思い遣りを持って周りの人が置かれている状況に心を配るよう努めて下さい。このことにより周りが見え、良い発言、良い仕事が出来るようになると思います。

第三点は、仕事を進めるに際して、人から得た情報だけに頼るのではなく、自分の頭で考えてから行動すると云うことです。

勿論、情報や知識を貪欲に収集することは大切です。しかし大事なのは、それらを表面的に得るのではなく、必ず咀嚼、吸収し、理解してから行動することです。そうすれば、成功、失敗などの結果を問わず、自分の血や肉となっていきます。また、世の中に溢れる情報の中から、本物と偽物を見極める力も養われてきます。

以上、申し上げた三つのことを心掛けて、毎日を大切に過ごして下さい。申すまでもありませんが、健康に留意すること、また、社会人として責任のある行動をとることは、当たり前過ぎる位の大前提です。

神戸製鋼は昨年9月に創立100周年を迎え、新しい時代に向けて歩み始めました。当社にとって新しい世紀に入社された皆さんが、未来を担うために、大きく成長し、充実した生活を送られることを願って、私の挨拶とします。無限の可能性を持つ、皆さんの力に期待しています。