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プレスリリース

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神戸製鉄所「ばい煙問題」に係わる環境対策の最終報告書の提出について

2007年5月7日

株式会社神戸製鋼所

昨年5月の神戸製鉄所における「ばい煙問題」に関しまして、地域住民の皆様方、神戸市環境局殿はじめ関係行政当局等の皆様方との信頼関係を著しく損なう事態を引き起こしましたことを深くお詫び申し上げます。

当社は、平成18年7月3日付で神戸市殿から受領致しました厳重注意文書に基づきまして、神戸製鉄所における環境保全対策の見直しを行い、環境対策実施計画を作成しました。
これまで、その対策を順次実施するとともに、対策の実施状況につき神戸市環境局殿に都度ご報告するとともに、地域住民の皆様方にも説明会などを行ってまいりました。 この度、環境対策実施計画に記載しました全ての対策を実施し、本日(5月7日)、最終報告書を神戸市殿に提出いたしました。

報告書に記載している主な対策内容は、以下のとおりです。

1. 排出基準遵守のための対策
  1)自家発電所
  (1) 2号ボイラー起動時における石炭投入量、炉内温度の管理値等を定めて、窒素酸化物の抑制に努め、作業標準化しました。
  (2) 全てのボイラーの窒素酸化物、硫黄酸化物の排出濃度に対して、予備警報、最終警報の2段警報装置を設け、警報作動時における対応を作業標準化しました。
  2)圧延工場 均・加熱炉
  (1) 窒素酸化物低減のため、設備の点検・補修を実施し、侵入空気量の低減を図りました。
  (2) 全ての均・加熱炉の窒素酸化物の排出濃度に対して、予備警報、最終警報の2段警報装置を設け、警報作動時における対応を作業標準化しました。

2. 正規なデータを送信するための対策
  1)自家発電所
  (1) 神戸市へのデータ送信を行うタイミングを、燃料の点火から消火までと定め、作業標準化しました。
  (2) 全てのボイラーにおける酸素濃度計の測定レンジを0−10%から0−25%に変更しました。
  (3) 2号ボイラーの窒素酸化物濃度計の測定レンジを0−250ppmから0−500ppmに変更しました。
  2)圧延工場 均・加熱炉
  (1) 酸素濃度、換算窒素酸化物濃度が設定値以上に上昇すると、送信データが欠落するようにプログラムされていたロジックを削除しました。

3.環境管理強化のための対策
  (1) 環境管理情報の共有化を図るため、所内幹部にばい煙排出日報を日々電子メールで配信する仕組みをつくりました。
  (2) 作業標準類の再点検を行い、環境に係わる作業標準は、環境担当部署の審査を行うようにしました。
  (3) 環境管理システムに係る設備の対象範囲、設備担当部署、役割を明確にし、標準化しました。
  (4) 各部署単位で、一般従業員へのコンプライアンス教育テキストを作成し、教育を実施しました。また、外部講師による講演会、社員教育システムによる環境教育を実施しました。今年度以降も継続的に環境に係わる教育を実施していきます。
  (5) 環境に係る技術系スタッフを対象に公害防止管理者の資格受験を義務付けました。
  (6) 環境防災管理室に担当部長を置くと共に要員を2名増強しました。

4.説明責任に対する対応
  1)データの公開
  (1) 神戸製鉄所の環境データを、弊社ホームページに掲載しました。
  (2) 神戸市に報告している「環境保全報告書」を灘浜サイエンススクエアで閲覧できるようにしました。
  (3) 灘浜サイエンススクエア、灘浜ガーデンバーデンに設置している公開モニターに、神戸製鉄所の窒素酸化物、硫黄酸化物の時間排出量を公開しました。
  2)地元対応
  (1) 神戸製鉄所への問い合わせ窓口として、フリーダイヤル(0120−755−505)を設置いたしました。
  (2) 今回の「ばい煙問題」に関する説明については、地元の自治会等を対象に「現地説明会」を含め9回開催いたしました。
現地説明会は、今年度以降も継続して実施していき、地域住民の皆様方の信頼回復に努めてまいります。

今後は、昨年10月に改定いたしました環境保全協定の趣旨を踏まえて法令や社会規範を遵守することはもちろんのこと、実施した環境対策を維持・継続し、環境の保全と皆様方の信頼の回復に努めてまいりますのでご理解のほどよろしくお願いいたします。