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プレスリリース

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溶接カンパニー欧州拠点の生産拡大について

2007年9月19日

株式会社神戸製鋼所

当社溶接カンパニーの欧州拠点「KOBELCO WELDING OF EUROPE B.V社」(以下「KWE」、所在地:オランダ王国リンブルグ州へールレン市)では、新たに軟鋼用フラックス入りワイヤ※注1(以下、軟鋼用FCW)の本格生産を開始しました。これに伴い、9月20日(木)、現地にて記念式典を行います。式典には、ヘールレン市・グレセル(A.M.G.Gresel)市長、当社専務取締役 藍田勲 (溶接カンパニープレジデント)を始め、約160名が参加する予定です。

<式典の概要>
日時: 9月20日(木)15:30より(現地時間)
主な出席者: ヘールレン市市長 A.M.G.グレセル氏
神戸製鋼所 専務取締役(溶接カンパニープレジデント)藍田勲

<新設備の概要>
生産品目: 軟鋼用フラックス入りワイヤ
生産能力: 6千トン/年(08年度予定)
投資金額: 10.9百万ユーロ(約15億円)

KWEは、1995年12月から年間約1千トンのステンレス鋼用FCWを生産しています。新たに生産を開始した軟鋼用FCWと合わせた生産量は、年間約7千トン(2008年以降)となる計画です。

<軟鋼用FWCのグローバル供給体制強化について>
軟鋼用FCWは、活況を呈している造船・海洋鋼構造物分野で多用される普通鋼鋼材用溶接材料として、日本・韓国・中国での需要増加が著しく、需給の逼迫が続いています。また、欧州においても、オイル・天然ガスなどの資源開発の活発化により、急激に需要が拡大している品種です。
当社グループでは、こうした世界的な需要の急増に対応するため、同品種のグローバル供給体制強化を急ピッチで進めています。国内では、茨木工場(大阪府)の能力増強工事に着手しており、今年度中に年間約7万トンの生産体制を確立します。海外においては、今回のKWEでの生産開始、韓国(KOBE WELDING OF KOREA CO.,LTD)での能力増強工事の完了に加えて、年内には新たに中国(唐山神鋼溶接材料有限公司)でも同品種の生産を開始します。これらの取り組みにより、2008年度の軟鋼用FWCの生産量は、国内・海外で合計約12万トンに達する計画です。
当社では、造船分野などの更なる需要増に対応するため、今後も国内・海外の供給体制強化を進めていく計画です。

(語句説明)
注1:フラックス入りワイヤ
フラックス入りワイヤは、外皮金属である帯鋼(フープ)をU型に曲げ、その内部にフラックス粉末を充填し、それをさらに筒状に成型した構造となっています。直径1.2mm〜1.6mmが一般的です。
フラックスとは、脱酸材、スラグ形成剤、アーク剤、合金剤、鉄粉などで構成されている粉末状のもので、フラックスの成分や配合は、溶接金属の機械的性質や溶接作業性など、溶接ワイヤの性能を大きく左右します。

<KOBELCO WELDING OF EUROPE B.V社の概要>
代表者: 中村 公彦
所在地: オランダ王国リンブルグ州へ−ルレン市バイテル工業団地
設立: 1994年6月 (稼働開始:1995年12月)
資本金: 6.8百万ユーロ(約8.8億円)
資本構成: 神戸製鋼94.6% 双日グループ5.4%
事業内容: フラックス入りワイヤの生産販売
生産能力: 7千トン/年(08年以降)
従業員数: 約100名(うち日本人駐在員3名)