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高機能抗菌めっき技術『KENI FINE(ケニファイン)』の一般消費財(衛生雑貨)への初適用について

2008年1月23日

株式会社神戸製鋼所

当社が独自開発した高機能抗菌めっき技術『KENI FINE(ケニファイン)』が、グルーミング・グッズ(爪きり、耳掻き、毛抜き、化粧挟み等)や、健康器具(エキスパンダー)、爪の代わりに食品の皮剥き等に使う「プルカッター(隠し爪タイプ)」、台所など水周りの排水口で使う「ぬめり防止プレート」などに初めて採用され、昨年秋より相次いで販売を開始しました。本技術は、日本人が持つ高い抗菌意識(衛生面を重視する国民性)に対応したもので、今後も、人の手が触れる可能性のあるあらゆるものへの拡大が期待出来ます。『KENI FINE(ケニファイン)』は従来、食品関連、医療関連向けを中心とする産業用途での採用に限られていましたが、抗菌ニーズの高まりを受け、一般消費財にも適用範囲が拡がったものです。今後は更に、海外向け(海外のめっき業者へのライセンス供与)や各種水周り製品への適用拡大にも注力していきます。

<KENI FINE(ケニファイン)とは>
◆当社独自開発のニッケル系合金めっき技術で、当社が得意とする各種合金開発技術の一つです。当社はライセンスビジネス(めっき業者もしくは自社にめっきラインを有するメーカーに技術を供与)の形態をとっています。
◆従来の抗菌技術(抗菌塗装、抗菌ステンレスなど)に対して10倍以上の滅菌スピードと、その後の菌の増殖を抑制する効果があります。防かびや防藻にも有効です。
◆開発が完了した2001年に最初の技術供与先が決まり、2002年より量産を開始しました。その後、めっき技術の改良(耐変色処理や粉末化技術の開発、樹脂への適用化など)を行ない、現在10社(内、本契約6社、トライアル契約4社)にライセンス供与しています。
◆1996年7月、大阪府堺市で発生した病原性大腸菌O157による大規模集団食中毒事件を機に、その対策技術として、当社技術開発本部の中の材料研究所と(当時の)生物研究所と共同で開発をスタートさせたのがきっかけです。
◆現在、食品・厨房関係では飲食品機械部品や搬送ライン、食品棚、計量機器などに、医療・福祉関係ではドアハンドル、菌培養器部品などに、家電関係では空気清浄機やエアコン部品などに採用されています。また、一般機械アクセサリー部品や養殖設備(抗菌ステンレス金網)などにも使われています。

<KENI FINEを適用した衛生雑貨一覧と販売状況>
製品
メーカー
グルーミング ・シリーズ 1 毛抜き・先ナナメ
(有) ユゥ
2 毛抜き・先平
3 爪切り・小
4 爪切り・大
5 化粧ハサミ・先丸
6 眉ハサミ・先細カーブ
7 耳カキ・2way
プルカッター 8 (シルバータイプ)
エポル Corp.
9 (ゴールドタイプ)
健康器具 10 エキスパンダー(男性用)
11 エキスパンダー(女性用)
台所・風呂場用金属製品 12 ヌメリ防止抗菌プレート
(株) 高秋化学
13 台所流し台三角コーナー(大、小)*
14 台所ゴミポケット*
<注記>*印のNo.13,14は試作・試験販売製品。その他No.1〜12は本格販売製品。