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新日本製鐵(株)と(株)神戸製鋼所の製鉄ダスト系副産物のリサイクル及び還元鉄生産・利用に関する共同出資会社の設立について

2008年10月2日

新日本製鐵株式会社

株式会社神戸製鋼所

新日本製鐵(株)(所在地:東京都千代田区、社長 宗岡正二、以下 新日鉄)、(株)神戸製鋼所(所在地:神戸市中央区、社長 犬伏泰夫、以下 神戸製鋼)は、連携深化・拡大施策の一環として、昨年、10月末に両社間で検討着手に合意し、共同で内容検討にあたってまいりました、製鉄ダスト系副産物(以下、製鉄ダスト)のリサイクル及び還元鉄の生産・利用に関する共同事業化につき、今般、両社で合意したことから、契約を締結し、共同出資会社を設立することといたしました。
製鉄ダストのリサイクル及び還元鉄生産・利用に関する共同事業の概要
(1) 新日鉄と神戸製鋼は、両社等のダスト及び粉鉱石類を原料とし、還元鉄を製造することで、原料中の鉄分の資源化・有効活用と亜鉛の回収を図ることを目的に、新日鉄広畑製鉄所構内に共同出資会社を設立します。

【共同出資会社概要】
会社名:日鉄神鋼メタルリファイン株式会社(英文名 Nittetsu Shinko Metal Refine Co.,Ltd )
出資比率:新日鉄70%、神戸製鋼30%
所在地:新日鉄広畑製鉄所構内(兵庫県姫路市広畑区富士町)
総投資額:約200億
(回転炉床式還元炉及びその関連設備。共同出資会社の製鉄ダストの再生利用認定取得を条件に設備投資着工) 
会社設立時期:2008年10月中旬
設備稼働予定:設備投資着工後2年後
(2) 会社設立後、共同出資会社として製鉄ダストに関する再生利用認定の取得について環境省に申請を行い、認定を取得することを前提に、回転炉床式還元炉(Rotary Hearth Furnace 以下、RHF)を使用した神戸製鋼FASTMET®プロセスによる還元プラント(以下、FASTMET)を新設します。共同出資会社は受入れた製鉄ダストをリサイクルし、還元鉄の製造を行い、新日鉄、神戸製鋼それぞれに供給するとともに、一部を新日鉄のグループ会社である、山陽特殊製鋼(株)にも供給し、各社にて有効活用を図ります。
(3) RHFは製鉄ダストをドーナツ型の回転炉床で高温・高速で還元して、還元鉄(HBI)を製造し、同時に亜鉛等の金属類を回収できるFASTMETのメイン設備であり、RHFで還元処理した還元鉄を製鉄プロセスに、回収亜鉛を非鉄プロセスに戻して活用することで、ゼロエミッション化を推進するとともに、購入スクラップの使用削減や鉄鉱石、亜鉛鉱石等の資源の削減が可能となります。
(4) 本事業における新設設備の原料処理能力は約40万トン/年であり、国内最大級の生産処理能力を有します。これにより、スケールメリットによる還元鉄の更なるコスト競争力の強化を追求するとともに、環境対策についても万全の措置を講じます。
(5) また、本事業で新設するRHFを加えると新日鉄広畑製鉄所構内におけるRHFは4基目となります。今回の4基目のRHF新設のタイミングに併せて、新日鉄は、現在、広畑製鉄所において稼動・建設中のNo.1〜No.3RHF(神戸製鋼製、No.3RHFは今年12月に稼動予定)においても、アライアンス先の住友金属工業(株)(和歌山)、日新製鋼(株)(呉)、(株)中山製鋼所の製鉄ダストの効率的な処理を併せて、実施する計画であります。

本事業は、新日鉄と神戸製鋼の共同事業の形態をとることで、原料の安定的確保とアライアンス会社を含めたリサイクル・ゼロエミッションの推進を図るとともに、新日鉄で確立された製鉄ダストのリサイクル・有効活用についての操業技術と、神戸製鋼で確立されたRHFの設備技術とを組み合わせることで、両社の連携による効果を更に高め、併せて新日鉄のアライアンス先も含めて、関西圏全体の効率的な製鉄ダストリサイクルを実施しようとするビジネスモデルです。今後も、新日鉄と神戸製鋼は、本事業の円滑な推進も含め、引き続き連携策の強化、推進に積極的にあたってまいります。


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