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プレスリリース

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アルミ押出事業のグローバル展開について

2012年3月6日

株式会社神戸製鋼所

当社は、世界最大のアルミ押出材メーカーである(*1)Sapa AB社(以下、Sapa社)との間で、このほど技術供与契約を締結しました。Sapa社に供与する技術は、自動車向け・OA機器向け・鉄道車両向けなど、当社が得意とする高級アルミ押出材の製造技術全般で、市場で高い評価を確立している独自開発合金も含め、溶解鋳造から押出製造までの一連の工程です。また、地域的には、北米・欧州・アジアを含む全世界にあるSapa社の全押出プラント(30カ国50拠点)が対象となります。

当社は現在、長府製造所(山口県下関市)を拠点にアルミ押出材を製造・販売しております。主な製品は、自動車用バンパー材、鉄道車両用長尺大型形材、感光体ドラム用管材など付加価値の高いオンリーワン製品で、これら分野では近年、ユーザーの海外展開加速にともない、進出先の現地でも日本と同等品質の製品を供給する体制構築が喫緊の課題となっていました。

今回の技術供与契約はこのような中で締結したもので、当社がこれまで国内で培ってきたアルミ押出材の製造技術全般をSapa社に供与することを通じて、ユーザーのグローバル調達ニーズに対応していくことが主な目的です。一方、Sapa社から見ると自動車向けなど高級アルミ押出材に関する製造技術全般(溶解鋳造~押出製造)の供与を当社から受けることで、製品の高度化・高級化を図ることが出来ます。

具体的なビジネスモデルとしては、Sapa社が世界に展開している拠点で、当社から技術導入して生産した高級アルミ押出材を販売することで、当社の既存ユーザーが日本と同スペックの製品を現地調達したいというニーズに対応していくケースや、自動車向けバンパー等の加工品事業に関しては、当社がSapa社拠点から中間材料の供給を受け、現地で製品に加工した上で販売していくケースなどを想定しています。

当社では、今回の技術供与契約締結を機に、今後ともアルミ押出事業のグローバル展開を加速させ、グローバル調達に関する様々なユーザーニーズに対応していく考えです。

(*1)Sapa社の概要

会社名: Sapa AB
所在地: スウェーデン王国ストックホルム市
設立: 1963年
代表者: Svein-Tore Holsether
資本金: 933百万 sek(約112億円)
売上: 360億sek(約4320億円)
出資: 100%オークラASA(化学や投資中心で日用品、アルミニウムも扱うノルウェーのグループ)
従業員: 14,400名
事業内容: アルミ押出材、ビルシステム、熱交換器等の製造販売
主要拠点: 欧米各国、中国、インド、ベトナムなどに押出工場が50拠点