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プレスリリース

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端子コネクタ用銅合金のライセンス供与について

2012年11月19日

株式会社神戸製鋼所

当社はドイツ国大手伸銅メーカーであるウィーランド社に、端子コネクタ用銅合金「CAC®5」製造販売に関するライセンスを供与することを決定し、このほど同社とライセンス供与契約を締結しました。ウィーランド社へは2009年4月に「SuperKFC®シリーズ」をライセンス供与していますが、それに続くものとなります。
また、「CAC®5」は、既に2008年3月に(米)ルービス・バッファロー社(旧ルバータ社)へライセンス供与を行っており、今回の(独)ウィーランド社へのライセンス供与により、アジア、米国、欧州の3拠点、つまり全世界での供給が可能となります。
今回のライセンス供与契約は、特に自動車用途向においてグローバルでの供給体制確立が合金採用の重要な条件の一つになっていること、また「調達のマルチソース化」というユーザーニーズにも対応するものです。


「CAC®5」は、耐応力緩和特性に非常に優れ且つ高強度であることから、主に自動車向け小型端子コネクタ用の新合金として、次世代の世界標準の地位を確立すべく、当社が2005年に開発したオンリーワン製品です。


「CAC®5」はCu-Ni-Sn-P系の組成でありながら、自動車向け小型端子で多くの採用実績の あるCu-Ni-Si系合金と同等の強度および曲げ加工性を有し、且つ端子の信頼性に大きく関わる耐応力緩和特性に優れる低コスト合金として開発しました。
今後、自動車向け端子は、車体の軽量化および小型化、電装品の増大に合わせるため、益々、小型化が進展するとみており、耐応力緩和特性に優れ、且つ高強度、低コストな「CAC®5」が採用されていくものと考えています。


ウィーランド社は、欧州を代表する伸銅メーカーの一社であり、欧州での自動車向け端子・コネクタ材料のトップシェア誇っています。今後、「CAC®5」の全世界供給の一翼として、「CAC®5」の世界標準化を目指して参ります。


ウィーランド社の概要

1.社名:
Wieland Group
2.本社所在地:
ドイツ ウルム(Ulm)市
3.設立:
1820年
4.生産拠点:
約30ケ所(欧州、中国、シンガポール、南アフリカ、米国)
5.社員数:
約6,500名
6.販売量
475千トン/年(2010年度)
7.主要製品:
銅圧延品、銅管、銅押出・引抜品
8.売上高:
3,287百万ユーロ(2010年度)

神戸製鋼グループ 伸銅事業の概要

長府製造所(山口県下関市)で伸銅板条を製造。半導体リードフレーム用及び自動車向けを中心とした端子・コネクタ用に特化しており、両分野共に国内トップレベルのシェアを確保している(当社推定)。伸銅板条の生産能力は5,500トン/月(2011年度)で、生産量の70%以上を自社開発合金が占める。また、電子部品関連の製造拠点は、神鋼リードミック㈱(福岡県北九州市門司区)、Singapore Kobe Pte., Ltd(シンガポール)、蘇州神鋼電子材料有限公司(中国 江蘇省蘇州工業園区)、Kobe Electronics Material (Thailand) Co., Ltd(タイ アユタヤ県)など、グローバルに展開している。