福島県の汚染廃棄物対策地域内の廃棄物処理業務第1号案件を契約

2013年12月20日

株式会社神鋼環境ソリューション

株式会社神戸製鋼所

株式会社神鋼環境ソリューション（本社：神戸市中央区、社長：重河和夫）と株式会社神戸製鋼所（本社：東京都品川区、社長：川崎博也）は、神鋼環境・神戸製鋼共同企業体として、福島県の汚染廃棄物対策地域内の廃棄物処理業務第1号案件である「平成25年度（平成24年度繰越）飯舘村小宮地区対策地域内廃棄物処理業務（減容化処理）」を受注し、11月14日（木）に環境省　東北地方環境事務所　福島環境再生事務所と契約しました。

福島県の汚染廃棄物対策地域では、警戒区域の見直しに伴い一時帰宅された方々が家の片付け等で排出する廃棄物（いわゆる片付けごみ）や除染作業により発生した廃棄物（いわゆる除染廃棄物）の処理が急務になっております。
本業務は、その要請に応えるものとして、当共同企業体が仮設焼却施設を設計・建設し、飯舘村内の片付けごみを焼却により減容化します。

汚染廃棄物対策地域内でのごみの焼却であることから、放射性物質を取り扱う優れた技術が必要となるうえ、焼却炉も通常の廃棄物の焼却炉よりさらに気密性が求められることになります。
この状況下、神鋼環境ソリューションの流動床式焼却炉の特長である気密性や立ち上げ・立ち下げの容易さに加え、神戸製鋼所の有する放射性廃棄物の処理・処分・貯蔵分野での豊富な実績に裏付けされた放射性物質を取り扱う優れた技術等を提案し、契約につながりました。

神戸製鋼グループは、国や県、市町村等が推し進める放射性物質に汚染された廃棄物の処理等に貢献するべく、技術の開発・活用に向けた取り組みをグループ全体で連携を図りながら積極的に進めてまいりました。こうした技術やノウハウを活かし、東日本大震災からの一日も早い復興へ向けて、今後も最大限の貢献を果たしてまいりたいと考えております。

業務の概要

業務名: 平成25年度（平成24年度繰越）飯舘村小宮地区対策地域内　廃棄物処理業務（減容化処理）
発注者: 環境省　東北地方環境事務所　福島環境再生事務所
実施場所: 福島県相馬郡飯舘村小宮地区
業務期間: 2013年11月14日（契約日）～2017年3月31日

特長

流動床式焼却炉は、可動部のない密閉構造で、故障の少ない堅牢な構造であり、外部への粉じん・ガス・放射性物質の漏出リスクが低い炉です。
流動床式焼却炉は、炉内に高温の流動砂が充填されており、その熱を利用することにより立ち上げが容易です。また、高温の流動砂との接触、撹拌により廃棄物が燃焼することから、燃焼が速く廃棄物が炉内に滞留せず、緊急停止時にもすぐに燃焼が停止し安全です。
排ガス中に含まれる放射性物質を含む焼却飛灰は、焼却炉の後段に設置する2段のバグフィルタで確実に捕集します。
機内の負圧管理、焼却飛灰の確実な捕集、環境モニタリングなどにより、放射線管理を徹底します。