高炉スラグとは

高炉とは鉄鉱石をコークスで還元、溶融し、銑鉄を製造する溶鉱炉です。高炉スラグは、高炉から銑鉄とともに約1500℃の溶融状態で取り出された後、比重差により分離された脈石分で、冷却固化の方法により、徐冷スラグと水砕スラグに分けられます。

CaO,SiO2,Al2O3を主成分としており、セメントに似た化学成分を有しています。 1年間に、全国では約2300万トン、神戸製鋼所では220万トンが生成されています。

  高炉スラグ 転炉系スラグ 安山岩 普通セメント
SiO2 33.8 11.0 59.6 22.0
CaO 41.7 45.8 5.8 64.2
Al2O3 13.4 1.9 17.3 5.5
T-Fe 0.4 17.4 3.1 3.0
MgO 7.4 6.5 2.8 1.5
S 0.8 0.06 - 2.0
MnO 0.3 5.3 0.2 -
P2O5 < 0.1 1.7 - -
徐冷スラグ
徐冷スラグ

溶融状態の高炉スラグがゆっくり冷却されて岩石状に固化した結晶質のスラグです。主に道路用骨材などに使用されています。

水砕スラグ
水砕スラグ

溶融状態から水によって急冷されて製造される砂状の非晶質体(ガラス質)です。水砕スラグは、アルカリ性物質による刺激を受けると急激に水和反応を起こす潜在水硬性を有するほか、軽量でかみ合わせがよいことなど、天然材料にない性質を有しています。主に高炉セメント原料、コンクリート混和材、コンクリート細骨材などに使用されています。

近年、アジア地域では経済発展に伴いインフラ整備が活発に行われており、建設工事に必要なセメントが不足しています。日本から水砕スラグが輸出され、アジア地域の発展に貢献しています。

加古川製鉄所に水砕設備を設置しており、その水砕化率は90%程度です。

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株式会社神戸製鋼所 鉄鋼アルミ事業部門 
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