2024年 年頭の辞

2024年1月5日

株式会社神戸製鋼所
代表取締役社長 山口 貢

このたびの令和6年能登半島地震により被災された方へ心からお見舞いを申し上げるとともに
一日も早い復興をお祈り致します。

2023年の振り返り

新型コロナウイルスの世界的拡大から早くも約4年が経過しました。昨年5月に感染症法上の分類が5類へ移行したことで「アフターコロナ」の新たな日常がスタートし、世の中にはすっかりとにぎわいが戻って参りました。
私自身も昨年は国内外へ多く出張し、当社グループの皆さんと顔を合わせることが出来たことを大変嬉しく思っております。
日頃より業務に従事頂いている皆さんへこの場を借りて改めて御礼申し上げます。

事業環境

さて、日常生活はすっかりと落ち着きを取り戻しましたが、当社グループを取り巻く環境は足元も日々変化しています。
ロシアウクライナ戦争の長期化や、イスラエルとパレスチナの紛争の勃発、資源価格の高騰等による物価の上昇に加え、現在世界の共通課題でもある脱炭素への取り組みについても、社会からの要請は日々強くなっております。

このような変化が大きい環境下では、想像力を働かせ、日々の変化に柔軟に対応していくことが求められるわけですが、そのような状況であるからこそ、これまで経験したことのないような悩みにぶつかることも多くあると思います。
そのようなときには、改めて当社グループの企業理念へ立ち返って考えること、そしていつも申し上げていますが、上司や同僚、部下としっかりコミュニケーションを取ることを意識して下さい。
そうすることで必ず進むべき道が見えてくるはずです。

現行中期の振り返り、次期中期策定に向けて

次に、新たな中期経営計画の策定に際して一言申し上げます。
2021年度にスタートした現行の中期経営計画は「安定収益基盤の確立」と「カーボンニュートラルへの挑戦」の2つを掲げてスタートしました。収益面では2022年度に8年振りに経常利益1,000億を突破し、2023年度も1,450億円を見通すなど、着実に成果を上げることが出来ています。
またカーボンニュートラルへの挑戦についても、高炉へのHBI多量装入による自社製鉄プロセスでのCO₂削減技術の実証、MIDREX®ビジネスの拡大を軸とした社会のCO₂排出削減貢献など着実に前進してきました。
しかしこれで「満足」「安心」することは禁物です。

次期中期経営計画は当社グループが「未来に挑戦出来る事業体」を創りあげていく新たなスタートの期間になります。
これからが当社グループの真価が試される時であるということを肝に銘じて慢心することなく進んでいきましょう。

皆さんへのお願い

最後に皆さんへのお願いです。
先程申し上げた通り、現行の中期経営計画は皆さんのこれまでの努力により全体としては概ね順調に進捗しています。しかし、その一方で「安全」と「コンプライアンス」の面はまだまだ道半ばと言わざるを得ません。「安全」と「コンプライアンス」は言うまでもなく企業存立の土台であり、全てに優先されます。皆さんには改めてご自身の意識と行動を振り返って頂くとともに、安全の確認、ルールの順守を徹底頂くことを強くお願い申し上げます。

結びに

2024年は辰年です。辰年は古来より「万物が振動し、活力旺盛になって大きく成長し、形がととのう年」とされているそうです。
当社グループも土台をしっかりと固め、そして未来に向かって大きく成長していける1年に致しましょう。
2024年が当社グループの従業員とご家族の皆さんにとって飛躍の年となることを祈念致しまして年頭のご挨拶とさせて頂きます。
ご安全に。

(注記)プレスリリースの内容は発表時のものです。販売がすでに終了している商品や、組織の変更など、最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。

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